飛行機旅行におけるLAMの気胸発症リスク
2009年 09月 15日
LAMでは気胸が多いことはよく知られている。
旅行がすぐにその発症リスク増加につながるかといえば
疫学的にはそうではないが、飛行機には注意したほうがいい
ということになる。
Pneumothorax After Air Travel in Lymphangioleiomyomatosis, Idiopathic Pulmonary Fibrosis, and Sarcoidosis
CHEST September 2009 vol. 136 no. 3 665-670
背景:
間質性肺疾患における旅行中の気胸の頻度についてはよくわかっていない。
LAMは気胸をおこしやすい疾患であり、飛行機旅行の際に起これば
生命をおびやかす。
この試験の目的は、LAM、IPF、サルコイドーシスにおける気胸の有病率を
調べたものである。
方法:
449人の患者において、上記を調べるための記録と画像評価をおこなった。
結果:
計449人の患者が1232回の旅行をおこなった。
299人が飛行機(816 trips)、150人が陸上旅行(416 trips)。
281人のLAM患者のうち16人気胸を起こして目的地に到着した。
5人はレントゲン、11人がCTで診断された。
16人のうち、9人が慢性的な気胸であった。
新しい気胸は、大きなcystがある患者によくみられた。
LAMにおける新しい気胸の頻度は、飛行機で2.9%(1.1 per 100 flights)、
陸上で1.3% (0.5 per 100 trips)であった。
IPF(n = 76)やサルコイドーシス患者(n = 92)では気胸はみられなかった。

結論:
気胸を発症しやすいような間質性肺疾患において
おしなべて気胸の発症は低いリスクであるものと推察される。
ただ、LAMにおいて飛行機による気胸発症は多かった。
(経陸を含めた)旅行そのものによる気胸発症は多くない。
旅行がすぐにその発症リスク増加につながるかといえば
疫学的にはそうではないが、飛行機には注意したほうがいい
ということになる。
Pneumothorax After Air Travel in Lymphangioleiomyomatosis, Idiopathic Pulmonary Fibrosis, and Sarcoidosis
CHEST September 2009 vol. 136 no. 3 665-670
背景:
間質性肺疾患における旅行中の気胸の頻度についてはよくわかっていない。
LAMは気胸をおこしやすい疾患であり、飛行機旅行の際に起これば
生命をおびやかす。
この試験の目的は、LAM、IPF、サルコイドーシスにおける気胸の有病率を
調べたものである。
方法:
449人の患者において、上記を調べるための記録と画像評価をおこなった。
結果:
計449人の患者が1232回の旅行をおこなった。
299人が飛行機(816 trips)、150人が陸上旅行(416 trips)。
281人のLAM患者のうち16人気胸を起こして目的地に到着した。
5人はレントゲン、11人がCTで診断された。
16人のうち、9人が慢性的な気胸であった。
新しい気胸は、大きなcystがある患者によくみられた。
LAMにおける新しい気胸の頻度は、飛行機で2.9%(1.1 per 100 flights)、
陸上で1.3% (0.5 per 100 trips)であった。
IPF(n = 76)やサルコイドーシス患者(n = 92)では気胸はみられなかった。

結論:
気胸を発症しやすいような間質性肺疾患において
おしなべて気胸の発症は低いリスクであるものと推察される。
ただ、LAMにおいて飛行機による気胸発症は多かった。
(経陸を含めた)旅行そのものによる気胸発症は多くない。
by otowelt
| 2009-09-15 09:02
| びまん性肺疾患