重症患者への抗菌薬の相互作用
2009年 12月 15日
●抗MRSA薬とその他の薬の相互作用
●バンコマイシン
・チオペンタール
同時に投与すると、紅斑、ヒスタミン様潮紅、アナフィラキシー反応等の
副作用が発現することがある。
全身麻酔の開始1時間前には本剤の点滴静注を終了する。
・アミノグリコシド系抗生物質(アルベカシン、トブラマイシン等)
・白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、ネダプラチン等)
腎障害、聴覚障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・アムホテリシンB、シクロスポリン等
腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・アミノグリコシドやファンギゾン、アムビゾームとの併用時には、
腎傷害や耳毒性を説明する。
●リネゾリド(ザイボックス)
・モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤、塩酸セレギリン
両薬剤が相加的に作用し血圧上昇等があらわれるおそれがある。
リネゾリドは非選択的、可逆的MAO阻害作用を有する。
・アドレナリン作動薬、ドパミン塩酸塩、アドレナリン、フェニルプロパノールアミン
血圧上昇、動悸があらわれることがあるので、患者の状態を観察しながら
これらの薬剤の初回量を減量するなど用量に注意。
・セロトニン作動薬
セロトニン症候群の徴候及び症状があらわれるおそれがある。
・リファンピシン
リファンピシンとの併用により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ
21%及び32%低下した。
・チラミンを多く含有する飲食物(チーズ、ビール、赤ワイン等)
血圧上昇や動悸があらわれることがあるので、本剤投与中には
チラミン含有量の高い飲食物の過量摂取(1食あたりチラミン100mg以上)
を避けさせること。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・結核治療中のMRSA肺炎でRFPを使用している場合、
リネゾリドの効果は減少するものと考える。
・リネゾリド使用中の昇圧剤使用に関しては、ナーバスになるべき。
●テイコプラニン(タゴシッド)
・ループ利尿剤、エタクリン酸フロセミド
腎障害、聴覚障害を増強するおそれがあるので併用は避けることが望ましい。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与すること。
腎障害、聴覚毒性が増強される。
・アミノグリコシド系抗生物質(アルベカシン、トブラマイシン等)
・白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、ネダプラチン等)
腎障害、聴覚障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・アムホテリシンB、シクロスポリン等
腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・ラシックスやアミノグリコシドやファンギゾン、アムビゾームとの併用時には、
腎傷害や耳毒性を説明する。
●キヌプリスチン・ダルホプリスチン(シナシッド)
・ピモジド(オーラップ)、キニジン(硫酸キニジン)、シサプリド(国内承認整理済)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、QT延長、心室性不整脈、血液障害、
痙攣等の副作用を起こすことがある。 本剤はこれらの薬剤の主たる代謝酵素
(CYP3A4)を阻害する。
・スパルフロキサシン(スパラ)
QT延長、心室性不整脈を起こすことがある。
併用によりQT延長作用が相加的に増強する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・不整脈を有する患者や不整脈薬を服用している場合のシナシッドの使用時には
細心の注意を払うべき。
●広域抗菌薬とその他の薬の相互作用
●カルバペネム系
・バルプロ酸ナトリウム(デパケン)
本剤との併用により,バルプロ酸の血中濃度が低下し
てんかんの発作が再発することがある。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・基本的に痙攣とカルバペネム系抗菌薬は避けること。
・チエナムとガンシクロビルも痙攣リスクあるため、避けたい。
●リンコマイシンとその他の薬の相互作用
●クリンダマイシン
・エリスロマイシン(エリスロシン等)
併用してもクリンダマイシンの効果があらわれないと考えられる。
細菌のリボゾーム50Sサブユニットへの親和性が本剤より高いため。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・エリスロシン投与中にクリンダマイシンは無意味。
●ニューキノロンとその他の薬の相互作用
●シプロフロキサシン
・テオフィリン、アミノフィリン
テオフィリンのCmaxが17%,AUCが22%それぞれ上昇したとの
報告がある。テオフィリンの作用を増強させる可能性があるので
併用する場合にはテオフィリンを減量するなど適切な処置を行う。
・フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤、ジクロフェナク,アンフェナク等
プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ただし,ケトプロフェンとは併用禁忌)
ロキソプロフェン、プラノプロフェン、ザルトプロフェン等
痙攣を起こすおそれがある。症状が認められた場合,両剤の投与を中止するなど
適切な処置を行う。 併用により、ニューキノロン系抗菌剤のGABAA受容体への
阻害作用が増強され、痙攣が誘発されると考えられている。
・シクロスポリン
相互に副作用(腎障害等)が増強されるおそれがあるので,頻回に腎機能検査
(クレアチニン,BUN等)を行うなど患者の状態を十分に観察する。
・ワルファリン
ワルファリンの作用を増強し、出血、PT延長等があらわれることがある。
・グリベンクラミド(オイグルコン、ダオニール)
グリベンクラミドの作用を増強し、低血糖があらわれることがある。
・メトトレキサート
メトトレキサートの血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。
併用する場合には患者の状態を十分に観察する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・閉塞性肺疾患でテオフィリン内服中で異型肺炎を疑ったとき、
シプロが必要なら少しテオフィリンを減量したほうがいいかもしれない。
・ワーファリン内服中のシプロは、少し凝固系に注意を払う。
・リウマチと異型肺炎合併例でMTX投与中のときは、シプロ以外でせめたい。
●抗真菌薬とその他の薬の相互作用
●アムホテリシンB(ファンギゾン)/liposomalアムホテリシンB(アムビゾーム)
・副腎皮質ホルモン剤、ヒドロコルチゾン等
ACTH 低カリウム血症を増悪させるおそれがあるので
血清中の電解質及び心機能を観察すること。
・ジギトキシン、ジゴキシン等
ジギタリスの毒性(不整脈等)を増強するおそれがあるので、
血清電解質及び心機能を観察すること。
・頭部放射線療法
併用により白質脳症があらわれるおそれがある。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・アムホテリシン製剤使用時には、ジギタリスとステロイドに注意。
・LCでガンマナイフあるいはWBRT中にはアムホテリシン製剤は使うべきではない。
●その他
●ベナンバックスとアミオダロン(注射剤)(アンカロン注)
併用によりTdPリスクが増加する。
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
●バンコマイシン
・チオペンタール
同時に投与すると、紅斑、ヒスタミン様潮紅、アナフィラキシー反応等の
副作用が発現することがある。
全身麻酔の開始1時間前には本剤の点滴静注を終了する。
・アミノグリコシド系抗生物質(アルベカシン、トブラマイシン等)
・白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、ネダプラチン等)
腎障害、聴覚障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・アムホテリシンB、シクロスポリン等
腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・アミノグリコシドやファンギゾン、アムビゾームとの併用時には、
腎傷害や耳毒性を説明する。
●リネゾリド(ザイボックス)
・モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤、塩酸セレギリン
両薬剤が相加的に作用し血圧上昇等があらわれるおそれがある。
リネゾリドは非選択的、可逆的MAO阻害作用を有する。
・アドレナリン作動薬、ドパミン塩酸塩、アドレナリン、フェニルプロパノールアミン
血圧上昇、動悸があらわれることがあるので、患者の状態を観察しながら
これらの薬剤の初回量を減量するなど用量に注意。
・セロトニン作動薬
セロトニン症候群の徴候及び症状があらわれるおそれがある。
・リファンピシン
リファンピシンとの併用により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ
21%及び32%低下した。
・チラミンを多く含有する飲食物(チーズ、ビール、赤ワイン等)
血圧上昇や動悸があらわれることがあるので、本剤投与中には
チラミン含有量の高い飲食物の過量摂取(1食あたりチラミン100mg以上)
を避けさせること。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・結核治療中のMRSA肺炎でRFPを使用している場合、
リネゾリドの効果は減少するものと考える。
・リネゾリド使用中の昇圧剤使用に関しては、ナーバスになるべき。
●テイコプラニン(タゴシッド)
・ループ利尿剤、エタクリン酸フロセミド
腎障害、聴覚障害を増強するおそれがあるので併用は避けることが望ましい。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与すること。
腎障害、聴覚毒性が増強される。
・アミノグリコシド系抗生物質(アルベカシン、トブラマイシン等)
・白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、ネダプラチン等)
腎障害、聴覚障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・アムホテリシンB、シクロスポリン等
腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。
やむを得ず併用する場合は、慎重に投与する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・ラシックスやアミノグリコシドやファンギゾン、アムビゾームとの併用時には、
腎傷害や耳毒性を説明する。
●キヌプリスチン・ダルホプリスチン(シナシッド)
・ピモジド(オーラップ)、キニジン(硫酸キニジン)、シサプリド(国内承認整理済)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、QT延長、心室性不整脈、血液障害、
痙攣等の副作用を起こすことがある。 本剤はこれらの薬剤の主たる代謝酵素
(CYP3A4)を阻害する。
・スパルフロキサシン(スパラ)
QT延長、心室性不整脈を起こすことがある。
併用によりQT延長作用が相加的に増強する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・不整脈を有する患者や不整脈薬を服用している場合のシナシッドの使用時には
細心の注意を払うべき。
●広域抗菌薬とその他の薬の相互作用
●カルバペネム系
・バルプロ酸ナトリウム(デパケン)
本剤との併用により,バルプロ酸の血中濃度が低下し
てんかんの発作が再発することがある。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・基本的に痙攣とカルバペネム系抗菌薬は避けること。
・チエナムとガンシクロビルも痙攣リスクあるため、避けたい。
●リンコマイシンとその他の薬の相互作用
●クリンダマイシン
・エリスロマイシン(エリスロシン等)
併用してもクリンダマイシンの効果があらわれないと考えられる。
細菌のリボゾーム50Sサブユニットへの親和性が本剤より高いため。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・エリスロシン投与中にクリンダマイシンは無意味。
●ニューキノロンとその他の薬の相互作用
●シプロフロキサシン
・テオフィリン、アミノフィリン
テオフィリンのCmaxが17%,AUCが22%それぞれ上昇したとの
報告がある。テオフィリンの作用を増強させる可能性があるので
併用する場合にはテオフィリンを減量するなど適切な処置を行う。
・フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤、ジクロフェナク,アンフェナク等
プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ただし,ケトプロフェンとは併用禁忌)
ロキソプロフェン、プラノプロフェン、ザルトプロフェン等
痙攣を起こすおそれがある。症状が認められた場合,両剤の投与を中止するなど
適切な処置を行う。 併用により、ニューキノロン系抗菌剤のGABAA受容体への
阻害作用が増強され、痙攣が誘発されると考えられている。
・シクロスポリン
相互に副作用(腎障害等)が増強されるおそれがあるので,頻回に腎機能検査
(クレアチニン,BUN等)を行うなど患者の状態を十分に観察する。
・ワルファリン
ワルファリンの作用を増強し、出血、PT延長等があらわれることがある。
・グリベンクラミド(オイグルコン、ダオニール)
グリベンクラミドの作用を増強し、低血糖があらわれることがある。
・メトトレキサート
メトトレキサートの血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。
併用する場合には患者の状態を十分に観察する。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・閉塞性肺疾患でテオフィリン内服中で異型肺炎を疑ったとき、
シプロが必要なら少しテオフィリンを減量したほうがいいかもしれない。
・ワーファリン内服中のシプロは、少し凝固系に注意を払う。
・リウマチと異型肺炎合併例でMTX投与中のときは、シプロ以外でせめたい。
●抗真菌薬とその他の薬の相互作用
●アムホテリシンB(ファンギゾン)/liposomalアムホテリシンB(アムビゾーム)
・副腎皮質ホルモン剤、ヒドロコルチゾン等
ACTH 低カリウム血症を増悪させるおそれがあるので
血清中の電解質及び心機能を観察すること。
・ジギトキシン、ジゴキシン等
ジギタリスの毒性(不整脈等)を増強するおそれがあるので、
血清電解質及び心機能を観察すること。
・頭部放射線療法
併用により白質脳症があらわれるおそれがある。
・・・・・・・・・・・・・・・呼吸器内科医としての注意
・アムホテリシン製剤使用時には、ジギタリスとステロイドに注意。
・LCでガンマナイフあるいはWBRT中にはアムホテリシン製剤は使うべきではない。
●その他
●ベナンバックスとアミオダロン(注射剤)(アンカロン注)
併用によりTdPリスクが増加する。
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
by otowelt
| 2009-12-15 15:50
| 集中治療