抗Clostridium difficile トキシンモノクローナル抗体は有用

Treatment with Monoclonal Antibodies against Clostridium difficile Toxins
NEJM Volume 362:197-205 January 21, 2010


背景:
 Clostridium difficile の感染率、重症度、再発率の上昇を抑制するには
 新しい治療法が必要である。

方法:
 C. difficile のトキシン A(CDA1)とトキシン B(CDB1)に対する
 2 種類の完全ヒトモノクローナル中和抗体に関する試験である。
 症候性の C. difficile 感染がみられメトロニダゾールまたはバンコマイシンの
 投与を受けている患者に対し、これらの抗体をそれぞれ
 10 mg/kg 体重の用量で同時に単回静注した。
 プライマリエンドポイントは、モノクローナル抗体またはプラセボの投与後
 84 日以内に臨床検査で確認された感染の再発とした.

結果:
 登録した 200 例(モノクローナル抗体群 101 例、プラセボ群 99 例)に
 おける C. difficile 感染の再発率は、抗体群のほうが低かった
 (7% 対 25%,95%信頼区間 7~29,P<0.001)。
 流行株 BI/NAP1/027 の感染患者における再発率は
 抗体群 8%,プラセボ群 32%であった(P=0.06)。
 複数回の C. difficile 感染歴のある患者における再発率は
 それぞれ 7%と 38%であった(P=0.006)。
 入院患者の初回入院の平均期間には、抗体群とプラセボ群のあいだに
 有意差はなかった(それぞれ 9.5 日と 9.4 日)。

結論:
 抗 C. difficile トキシンモノクローナル抗体を抗菌薬に追加すると
 C. difficile 感染の再発が有意に減少。
by otowelt | 2010-01-21 23:13 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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