慢性骨髄白血病の同胞間からの移植に際して、喫煙は全生存率を下げる
2010年 02月 04日
The effect of smoking on allogeneic transplant outcomes
Biol Blood Marrow Transplant 15:1277-1287, 2009
方法:
国際血液・骨髄移植調査センターのデータを利用して、CML症例を対象
とした非喫煙者(NS)と喫煙者(PCS:past or current smoker)の
同種移植結果を比較。
CMLの第一慢性期に2193例のNSと625例のPCSが、HLA一致の
同胞または非血縁者ドナーからの移植を受けた。年10パック以内または
1日1パック以下の喫煙歴がある者をlow dose smoking group、
年10パック以上かつ1日1パック以上の喫煙歴がある者を
high dose smoking groupと定義。
結果:
同胞から移植を受けた患者を対象として多変量解析を行うと、
再発リスクはNSよりもPCSの方が高率であった(RR=1.67、P=0.003)。
5年間で痰変量解析するとhigh dose smoking group、NSのTRMは
それぞれ50%、28%であった。また多変量解析を行うと再発率は
1.57(P<0.001)であった。5年全生存率はNS 68%、
low dose smoking group 62%、high dose smoking group 50%
(P<0.001)であった。
結論:
CMLの同胞間からの移植に際して、喫煙は全生存率を下げる。
by otowelt
| 2010-02-04 13:11
| 呼吸器その他