早期肺癌と診断された時点で禁煙しても、全死因死亡や再発リスクは低下する
2010年 02月 14日
「肺癌になってしまったから、もういまさら禁煙してもダメだわ」
なんておっしゃる患者さんも多い。
このBMJの論文によって、自信を持って
「禁煙すれば、死亡率が下がる」と伝えることができる。
Influence of smoking cessation after diagnosis of early stage lung cancer on prognosis: systematic review of observational studies with meta-analysis
BMJ 2010;340:b5569
背景:
喫煙者の肺癌リスクは非喫煙者に比べて高いが、禁煙によって
ほとんどの組織型の肺癌リスクは低下する。リスク低下が最も大きいのは
小細胞肺癌と扁平上皮癌であるが、癌と診断された後で禁煙した場合に
はたして利益が得られるかどうかについては、明らかではなかった。
方法:
系統的レビューとメタ分析を実施。
CINAHL、Embase、Medline、Web of Science、CENTRALに、
2008年12月までに登録された研究の中から、無作為化比較試験または
観察研究で、肺癌診断後の禁煙が全死因死亡、癌死亡、
二次性原発腫瘍の発生、再発に及ぼす影響を調べた研究を検索。
予後に関連する交絡因子(年齢、性別、組織型、腫瘍の大きさ、病期、
術式、術後放射線治療、化学療法、癌の既往、累積喫煙量など)で調整したのち、
禁煙者と比較した喫煙継続患者のハザード比(HR)を算出。
結果:
・非小細胞癌
喫煙の継続は、全死因死亡リスクの有意な増加と関係していた。
HRは2.94(95%CI1.15-7.54)。
二次性原発腫瘍のリスクには有意差はなし(HR2.29、0.50-10.58)。
再発リスクは喫煙者で有意に高かった(HR1.86、1.01-3.41)。
・小細胞癌
喫煙継続者では、全死因死亡リスク(HR1.86、1.33-2.59)、
二次性原発腫瘍の発生(HR4.31、1.09-16.98)、
再発(HR1.26、1.06-1.50)のリスクがすべて有意に高かった。
早期非小細胞肺癌の5年生存率は、喫煙を続けている場合には33%だった
のに対し、禁煙すれば70%となった。限局型小細胞癌では、
喫煙者の5年生存率が29%、禁煙者は63%となった。
心血管イベントをサブ解析で除外しているので、純粋に喫煙によるものと
考えてよい結果であった。
結論:
肺癌患者においては、禁煙は、心血管・呼吸器疾患のリスク低減よりも、
癌の進行抑制を通じて患者に生存利益を与えると考えられた。
なんておっしゃる患者さんも多い。
このBMJの論文によって、自信を持って
「禁煙すれば、死亡率が下がる」と伝えることができる。
Influence of smoking cessation after diagnosis of early stage lung cancer on prognosis: systematic review of observational studies with meta-analysis
BMJ 2010;340:b5569

喫煙者の肺癌リスクは非喫煙者に比べて高いが、禁煙によって
ほとんどの組織型の肺癌リスクは低下する。リスク低下が最も大きいのは
小細胞肺癌と扁平上皮癌であるが、癌と診断された後で禁煙した場合に
はたして利益が得られるかどうかについては、明らかではなかった。
方法:
系統的レビューとメタ分析を実施。
CINAHL、Embase、Medline、Web of Science、CENTRALに、
2008年12月までに登録された研究の中から、無作為化比較試験または
観察研究で、肺癌診断後の禁煙が全死因死亡、癌死亡、
二次性原発腫瘍の発生、再発に及ぼす影響を調べた研究を検索。
予後に関連する交絡因子(年齢、性別、組織型、腫瘍の大きさ、病期、
術式、術後放射線治療、化学療法、癌の既往、累積喫煙量など)で調整したのち、
禁煙者と比較した喫煙継続患者のハザード比(HR)を算出。
結果:
・非小細胞癌
喫煙の継続は、全死因死亡リスクの有意な増加と関係していた。
HRは2.94(95%CI1.15-7.54)。
二次性原発腫瘍のリスクには有意差はなし(HR2.29、0.50-10.58)。
再発リスクは喫煙者で有意に高かった(HR1.86、1.01-3.41)。
・小細胞癌
喫煙継続者では、全死因死亡リスク(HR1.86、1.33-2.59)、
二次性原発腫瘍の発生(HR4.31、1.09-16.98)、
再発(HR1.26、1.06-1.50)のリスクがすべて有意に高かった。

のに対し、禁煙すれば70%となった。限局型小細胞癌では、
喫煙者の5年生存率が29%、禁煙者は63%となった。
心血管イベントをサブ解析で除外しているので、純粋に喫煙によるものと
考えてよい結果であった。
結論:
肺癌患者においては、禁煙は、心血管・呼吸器疾患のリスク低減よりも、
癌の進行抑制を通じて患者に生存利益を与えると考えられた。
by otowelt
| 2010-02-14 09:00
| 肺癌・その他腫瘍









