悪性疾患によるニューモシスティス肺炎は、AIDSによる場合よりコンソリデーションを混じやすい
2010年 02月 23日
個人的にはIFの高い論文しか読まないが、
興味のある論文だったので。
Comparison of Clinical and Radiological Features of Pneumocystis Pneumonia Between Malignancy Cases and Acquired Immunodeficiency Syndrome Cases: A Multicenter Study
Inter Med 49: 273-281, 2010
背景:
ニューモシスティス肺炎(PCP)は免疫抑制状態の具合によって症状が
さまざまである。AIDS患者での症状はさまざまな論文で記載があるが
非AIDS症例、特に悪性疾患などではその記載が乏しい。
目的:
AIDS患者におけるPCPと悪性疾患患者におけるPCPの差をみる。
デザイン:
A multi-center retrospective study
患者および方法:
PCPであろうと思われる悪性疾患患者21人とAIDS患者17人で
検討。臨床症状、血清マーカー、酸素化能、CT所見によってアウトカムを出した。
PCPは、発熱や咳嗽などの症状に加えて、画像上両側の陰影がみられ、
かつ以下の基準を満たすものとした。
a)気道検体におけるP. jiroveciiの染色での同定
(Grocott-Gomori methenamine染色あるいはCalcofluor white染色)
b) 気道検体におけるP. jiroveciiのPCR陽性かつ血清(1→3)-β-D-glucanの上昇
結果:
悪性疾患のPCPの場合、症状がPCPと診断される前は期間としては短かった。
血清マーカーと酸素化インデックスに差はなかった。
CTはびまん性の広汎なGGOを呈した。
AIDS患者ではコンソリデーションは1例もなかった。
悪性疾患ではコンソリデーションを混じる例があったため
GGOスコアはAIDS患者で高かった。
AIDS患者はPCP治癒したが、悪性疾患患者ではPCP発症1か月以内に死亡。


悪性疾患PCPとAIDSのPCPでは画像所見がやや異なる。
悪性疾患による場合はGGOにコンソリデーションを混じる傾向にあり、
AIDS症例の場合はGGOスコアが高い。
by otowelt
| 2010-02-23 11:47
| 感染症全般









