NSCLC IIIB/IV期において2nd-lineのvinflunineは、ドセタキセルに対して非劣性
2010年 04月 30日
ビンカアルカロイド系新規抗癌剤である、
微小管重合阻害剤vinflunine(商品名JAVLOR)の
既治療NSCLC患者へのフェーズ3試験がJCOから発表された。
ASCO2007年で既に発表されているので、
御存知の方も多いはずだ。ドセタキセルと違って、
ステロイドのプレメディケーションが必要ないのが魅力的。
Phase III Trial Comparing Vinflunine With Docetaxel in Second-Line Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer Previously Treated With Platinum-Containing Chemotherapy
Journal of Clinical Oncology, Vol 28, No 13 (May 1), 2010: pp. 2167-2173
目的:
ファーストラインで白金製剤による化学療法が投与されたIIIB/IV期のNSCLC患者
において、ドセタキセルとvinflunine (VFL) の比較をおこなった。
患者および方法:
551人の患者が登録、vinflunine 320 mg/m2 あるいはドセタキセル 75 mg/m2
(いずれも21日ごと)に割りつけられた。投与はPDあるいは重篤な毒性があるまで
続けられた。プライマリエンドポイントは、PFS。
セカンダリエンドポイントはORR、奏効期間、OS、臨床的ベネフィット、
QOL、安全性とした。
結果:
PFS中央値はいずれも2.3ヶ月(HR, 1.004; 95% CI, 0.841 to 1.199)であった。
ORR、SD、OS中央値はそれぞれ、4.4% VS 5.5%、36.0% VS 39.6%、
6.7 VS 7.2ヶ月であった(HR, 0.973; 95% CI, 0.805 to 1.176)。
(前者がvinflunine、後者がドセタキセル)
臨床的ベネフィットとQOLには有意差はみられなかった。グレード0を超える
副作用としては、貧血(82.1% v 79.8%)、好中球減少(49.3 v 39.02%)、
血小板減少(30.6% v 14.3%)、FN(3.3% v 4.7%)、便秘(39.2% v 11.7%)、
疲労感(36.6% v 33.9%)、点滴部位反応(31.9% v 0.7%)、悪心(26.7% v 23.7%)、
嘔吐(23.8% v 14.2%)、脱毛(19.8% v 35.4%)、胃炎(19.4% v 12.4%)、
腹痛(20.1% v 3.6%)、筋肉痛(14.7% v 6.6%)、末梢神経障害(10.7% v 15.0%)、
関節痛 (7.0% v 7.7%)、下痢(6.2% v 12.4%)、浮腫(1.5% v 5.4%)、
爪障害(1.1% v 5;1%)が観察された。 結論:
白金製剤によるファーストラインの後のIIIB/IV期NSCLC患者において
セカンドラインのvinflunineは、ドセタキセルに対して非劣性である。
貧血、腹痛、便秘、疲労感は有意にvinflunineに多かった。
微小管重合阻害剤vinflunine(商品名JAVLOR)の
既治療NSCLC患者へのフェーズ3試験がJCOから発表された。
ASCO2007年で既に発表されているので、
御存知の方も多いはずだ。ドセタキセルと違って、
ステロイドのプレメディケーションが必要ないのが魅力的。
Phase III Trial Comparing Vinflunine With Docetaxel in Second-Line Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer Previously Treated With Platinum-Containing Chemotherapy
Journal of Clinical Oncology, Vol 28, No 13 (May 1), 2010: pp. 2167-2173
目的:
ファーストラインで白金製剤による化学療法が投与されたIIIB/IV期のNSCLC患者
において、ドセタキセルとvinflunine (VFL) の比較をおこなった。
患者および方法:
551人の患者が登録、vinflunine 320 mg/m2 あるいはドセタキセル 75 mg/m2
(いずれも21日ごと)に割りつけられた。投与はPDあるいは重篤な毒性があるまで
続けられた。プライマリエンドポイントは、PFS。
セカンダリエンドポイントはORR、奏効期間、OS、臨床的ベネフィット、
QOL、安全性とした。
結果:
PFS中央値はいずれも2.3ヶ月(HR, 1.004; 95% CI, 0.841 to 1.199)であった。
ORR、SD、OS中央値はそれぞれ、4.4% VS 5.5%、36.0% VS 39.6%、
6.7 VS 7.2ヶ月であった(HR, 0.973; 95% CI, 0.805 to 1.176)。
(前者がvinflunine、後者がドセタキセル)
臨床的ベネフィットとQOLには有意差はみられなかった。グレード0を超える
副作用としては、貧血(82.1% v 79.8%)、好中球減少(49.3 v 39.02%)、
血小板減少(30.6% v 14.3%)、FN(3.3% v 4.7%)、便秘(39.2% v 11.7%)、
疲労感(36.6% v 33.9%)、点滴部位反応(31.9% v 0.7%)、悪心(26.7% v 23.7%)、
嘔吐(23.8% v 14.2%)、脱毛(19.8% v 35.4%)、胃炎(19.4% v 12.4%)、
腹痛(20.1% v 3.6%)、筋肉痛(14.7% v 6.6%)、末梢神経障害(10.7% v 15.0%)、
関節痛 (7.0% v 7.7%)、下痢(6.2% v 12.4%)、浮腫(1.5% v 5.4%)、
爪障害(1.1% v 5;1%)が観察された。
白金製剤によるファーストラインの後のIIIB/IV期NSCLC患者において
セカンドラインのvinflunineは、ドセタキセルに対して非劣性である。
貧血、腹痛、便秘、疲労感は有意にvinflunineに多かった。
by otowelt
| 2010-04-30 17:27
| 肺癌・その他腫瘍