GERD症状のある気管支喘息患者において、PPIは喘息症状を改善
2010年 05月 19日
慢性咳嗽の鑑別診断に必ず入るのがGERD。
GERD症状のある喘息患者において、PPIが喘息関連データも改善するかどうか検討。
結局のところ、”喘息+GERDがただあっただけ”なのではないかと思ってしまう…。
Effect of Esomeprazole 40 mg Once or Twice Daily on Asthma: A Randomized, Placebo-controlled Study
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2010; 181: 1042-1048.
背景:
GERDは気管支喘息患者ではcommonである。
しかしながら、PPIの喘息に対する作用については議論のあるところである。
目的:
エソメプラゾール40mg1日1回あるいは2回を、GERD症状のある喘息患者に
投与することによる検討。
方法:
26週間にわたるランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験(NCT00317044)。
18~70歳の中等症から重症喘息のGERD症状のある患者を、エソメプラゾールを
投与する群とプラセボ群に割りつけた。プライマリエンドポイントは、
朝のピークフローの変化とし、そのほかにも
夕方のピークフロー、FEV1、ぜんそく症状、QOLアンケート、
GERD症状アンケート、エソメプラゾールの忍容性も評価。
結果:
合計961人の患者を割り付け。828人が完遂した。
朝のピークフローは、プラセボに比べるとエソメプラゾール40mg1日1回群で
+3.5 L/min; 95% CI, –3.2 to 10.2、40mg1日2回群で
+5.5 L/min; 95% CI, –1.2 to 12.2であったが、統計学的な差はなかった。
治療終了時、いずれの用量のエソメプラゾール群も有意にFEV1を改善した。
(+0.09 L and +0.12 L; P = 0.0039 and P < 0.0001, respectively)
しかしながら、1日2回群では26週計算では有意な改善を認めている。
(+0.07 L; P = 0.0042)
喘息のQOLアンケートでは、エソメプラゾール両群ともに改善を認めている。
(+0.28 and +0.41; P = 0.0006 and P < 0.0001, respectively).
結論:
エソメプラゾールは呼吸機能と喘息関連QOLを改善するかもしれない。
しかしながら、臨床的にはかなり小さな影響であると考えられる。
GERD症状のある喘息患者において、PPIが喘息関連データも改善するかどうか検討。
結局のところ、”喘息+GERDがただあっただけ”なのではないかと思ってしまう…。
Effect of Esomeprazole 40 mg Once or Twice Daily on Asthma: A Randomized, Placebo-controlled Study
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2010; 181: 1042-1048.
背景:
GERDは気管支喘息患者ではcommonである。
しかしながら、PPIの喘息に対する作用については議論のあるところである。
目的:
エソメプラゾール40mg1日1回あるいは2回を、GERD症状のある喘息患者に
投与することによる検討。
方法:
26週間にわたるランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験(NCT00317044)。
18~70歳の中等症から重症喘息のGERD症状のある患者を、エソメプラゾールを
投与する群とプラセボ群に割りつけた。プライマリエンドポイントは、
朝のピークフローの変化とし、そのほかにも
夕方のピークフロー、FEV1、ぜんそく症状、QOLアンケート、
GERD症状アンケート、エソメプラゾールの忍容性も評価。
結果:
合計961人の患者を割り付け。828人が完遂した。
朝のピークフローは、プラセボに比べるとエソメプラゾール40mg1日1回群で
+3.5 L/min; 95% CI, –3.2 to 10.2、40mg1日2回群で
+5.5 L/min; 95% CI, –1.2 to 12.2であったが、統計学的な差はなかった。
治療終了時、いずれの用量のエソメプラゾール群も有意にFEV1を改善した。
(+0.09 L and +0.12 L; P = 0.0039 and P < 0.0001, respectively)
しかしながら、1日2回群では26週計算では有意な改善を認めている。
(+0.07 L; P = 0.0042)
喘息のQOLアンケートでは、エソメプラゾール両群ともに改善を認めている。
(+0.28 and +0.41; P = 0.0006 and P < 0.0001, respectively).
結論:
エソメプラゾールは呼吸機能と喘息関連QOLを改善するかもしれない。
しかしながら、臨床的にはかなり小さな影響であると考えられる。
by otowelt
| 2010-05-19 01:46
| 気管支喘息・COPD