気管支放線菌症
2010年 07月 02日
Internal Medicineから気管支放線菌症について。
まぁこういう症例もあるということを知っておかねばならない。
Endobronchial Actinomycosis Associated with a Foreign
Body―Successful Short-term Treatment with Antibiotics―
Inter Med 49: 1293-1296, 2010
まず、おさらい。
・ヒトに病原性をしめす放線菌には、嫌気性菌放線菌と
好気性放線菌があり、前者にActinomyces、後者にNocardia,
Rhodococcus, Tsukamurella, Gordoniaがある。これらの菌は
抗酸性菌とよばれ、Mycobacteriumの特徴的な性質である抗酸性の
染色性を示す。Corynebacteriumの一部も同じグループに属するが
抗酸性の程度はそれぞれの菌種によって異なり、Mycobacteriumが
一番強い染色性を示し、Nocardiaは部分的で弱い。
・経験的に放線菌症というのはActinomycesによるものを
指すのが一般的である。(狭義の放線菌症)
気管支放線菌症は、異物を誤嚥することによって起こることがほとんどであると
されている。鶏の骨なんて報告もしばしばみうけられる。
Eur Respir J 7: 1189-1191, 1994.
Chest 121: 2069-2072,2002.
Respiration58: 229-230, 1991.
CTでは気管支壁肥厚としてとらえられることもあり、
気管支原発腫瘍と誤診されるケースも珍しくない。
画像上隣接した胸膜肥厚を伴うmass like shadowもしくはconsolidation があり、
内部に辺縁が比較的整であるcentral LAA もしくは気管支拡張像を認めることもある。
基本的には治療は肺放線菌と同じである。
一般的には2~6週間におよぶペニシリン系抗菌薬の点滴投与と
その後の6~12 カ月間の内服治療が必要である。
まぁこういう症例もあるということを知っておかねばならない。
Endobronchial Actinomycosis Associated with a Foreign
Body―Successful Short-term Treatment with Antibiotics―
Inter Med 49: 1293-1296, 2010
まず、おさらい。
・ヒトに病原性をしめす放線菌には、嫌気性菌放線菌と
好気性放線菌があり、前者にActinomyces、後者にNocardia,
Rhodococcus, Tsukamurella, Gordoniaがある。これらの菌は
抗酸性菌とよばれ、Mycobacteriumの特徴的な性質である抗酸性の
染色性を示す。Corynebacteriumの一部も同じグループに属するが
抗酸性の程度はそれぞれの菌種によって異なり、Mycobacteriumが
一番強い染色性を示し、Nocardiaは部分的で弱い。
・経験的に放線菌症というのはActinomycesによるものを
指すのが一般的である。(狭義の放線菌症)
気管支放線菌症は、異物を誤嚥することによって起こることがほとんどであると
されている。鶏の骨なんて報告もしばしばみうけられる。
Eur Respir J 7: 1189-1191, 1994.
Chest 121: 2069-2072,2002.
Respiration58: 229-230, 1991.
CTでは気管支壁肥厚としてとらえられることもあり、
気管支原発腫瘍と誤診されるケースも珍しくない。
画像上隣接した胸膜肥厚を伴うmass like shadowもしくはconsolidation があり、
内部に辺縁が比較的整であるcentral LAA もしくは気管支拡張像を認めることもある。
基本的には治療は肺放線菌と同じである。
一般的には2~6週間におよぶペニシリン系抗菌薬の点滴投与と
その後の6~12 カ月間の内服治療が必要である。
by otowelt
| 2010-07-02 06:18
| 感染症全般