リツキシマブは重症ANCA関連血管炎の寛解導入においてシクロホスファミドに非劣勢で、再発には有用
2010年 07月 18日
Rituximab versus Cyclophosphamide for ANCA-Associated Vasculitis
N Engl J Med 2010; 363 : 221 - 32.
背景:
シクロホスファミドとグルココルチコイドは、40年もの期間
重症ANCA関連血管炎の寛解導入に重要な役割を果たしている。
リツキシマブの有効性が非対照試験で示唆され、シクロホスファミドベース
レジメンよりも安全である可能性がある。
方法:
多施設共同ランダム化二重盲検試験において、寛解導入療法として
リツキシマブ(375mg/m2/wを4週間)とシクロホスファミド(2mg/kg/day)
を比較。グルココルチコイドは漸減した。
プライマリエンドポイントは、6ヵ月時点でのプレドニゾンを用いない疾患の寛解。
結果:
9施設で、ウェゲナー肉芽腫または顕微鏡的多発血管炎を有する
ANCA陽性患者197例を登録。リツキシマブ群の63例(64%)、
コントロール群の52例(53%)がプライマリエンドポイントに達し、
非劣性基準を満たした。再発疾患の寛解導入には、リツキシマブレジメン
のほうがシクロホスファミドレジメンより有効で、リツキシマブ群の
51例中34例(67%)、コントロール群の50例中21例(42%)が
プライマリエンドポイントに達した(P=0.01)。腎疾患を有する患者、
肺胞出血をきたした患者の治療においても、リツキシマブは
シクロホスファミドと同等に有効であった。
結論:
リツキシマブは、重症ANCA関連血管炎の寛解導入において
シクロホスファミド連日投与に劣らず、なおかつ再発に対してはむしろ優れている。
N Engl J Med 2010; 363 : 221 - 32.
背景:
シクロホスファミドとグルココルチコイドは、40年もの期間
重症ANCA関連血管炎の寛解導入に重要な役割を果たしている。
リツキシマブの有効性が非対照試験で示唆され、シクロホスファミドベース
レジメンよりも安全である可能性がある。
方法:
多施設共同ランダム化二重盲検試験において、寛解導入療法として
リツキシマブ(375mg/m2/wを4週間)とシクロホスファミド(2mg/kg/day)
を比較。グルココルチコイドは漸減した。
プライマリエンドポイントは、6ヵ月時点でのプレドニゾンを用いない疾患の寛解。
結果:
9施設で、ウェゲナー肉芽腫または顕微鏡的多発血管炎を有する
ANCA陽性患者197例を登録。リツキシマブ群の63例(64%)、
コントロール群の52例(53%)がプライマリエンドポイントに達し、
非劣性基準を満たした。再発疾患の寛解導入には、リツキシマブレジメン
のほうがシクロホスファミドレジメンより有効で、リツキシマブ群の
51例中34例(67%)、コントロール群の50例中21例(42%)が
プライマリエンドポイントに達した(P=0.01)。腎疾患を有する患者、
肺胞出血をきたした患者の治療においても、リツキシマブは
シクロホスファミドと同等に有効であった。

リツキシマブは、重症ANCA関連血管炎の寛解導入において
シクロホスファミド連日投与に劣らず、なおかつ再発に対してはむしろ優れている。
by otowelt
| 2010-07-18 08:23
| 膠原病