HPVの4価ワクチンは上皮内腫瘍の低グレード病変を持続的に予防する
2010年 08月 14日
HPVワクチンについてのBMJからの論文。
解析方法がむずかしくて、よくわからなかった。
Four year efficacy of prophylactic human papillomavirus quadrivalent vaccine against low grade cervical, vulvar, and vaginal intraepithelial neoplasia and anogenital warts: randomised controlled trial. BMJ. 2010 Jul 20;341:c3493.
背景:
HPVはグレードII/IIIの子宮頸部上皮内腫瘍よりもコンジローマや
グレードIの上皮内腫瘍の発症に関与しており、これらの疾患に対する
HPVワクチンの予防効果に大きな期待が寄せられている。
方法:
グループは、HPV4価ワクチンの子宮頸部、外陰部、膣の
上皮内腫瘍グレードI病変や肛門性器疣贅(尖圭コンジローマ)に対する
予防効果を検討する二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験を施行。
二つのプロトコールであるFUTUREI試験、FUTUREII試験を用いて
4年間にわたる試験が行われた。
フォローアップ期間は42ヵ月。
結果:
2001年12月~2003年5月までに、16~26歳の女性17622人が登録。
女性は、3回(初回、2ヵ月後、6ヵ月後)の4価ワクチン接種を行う群と
プラセボ群に無作為に割り付け。
3回のワクチン接種をすべて受け、初回接種時の血清学的検査およびPCRで
HPV-6、-11、-16、-18がいずれも陰性で、7ヵ月後のPCR検査も陰性の
女性に関するper-protocol解析では、4価ワクチンによるHPVタイプ別の
上皮内腫瘍グレードI病変の抑制率は
子宮頸部が96%(95%CI:91~98%)
外陰部が100%(95%CI:74~100%)
膣が100%(95%CI:64~100%)であり、
尖圭コンジローマの抑制率は99%(95%CI:96~100%)。
結論:
HPVの4価ワクチンは、42ヵ月のフォローアップ期間を通じて
上皮内腫瘍の低グレード病変を持続的に予防する。
解析方法がむずかしくて、よくわからなかった。
Four year efficacy of prophylactic human papillomavirus quadrivalent vaccine against low grade cervical, vulvar, and vaginal intraepithelial neoplasia and anogenital warts: randomised controlled trial. BMJ. 2010 Jul 20;341:c3493.
背景:
HPVはグレードII/IIIの子宮頸部上皮内腫瘍よりもコンジローマや
グレードIの上皮内腫瘍の発症に関与しており、これらの疾患に対する
HPVワクチンの予防効果に大きな期待が寄せられている。
方法:
グループは、HPV4価ワクチンの子宮頸部、外陰部、膣の
上皮内腫瘍グレードI病変や肛門性器疣贅(尖圭コンジローマ)に対する
予防効果を検討する二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験を施行。
二つのプロトコールであるFUTUREI試験、FUTUREII試験を用いて
4年間にわたる試験が行われた。
フォローアップ期間は42ヵ月。
結果:
2001年12月~2003年5月までに、16~26歳の女性17622人が登録。
女性は、3回(初回、2ヵ月後、6ヵ月後)の4価ワクチン接種を行う群と
プラセボ群に無作為に割り付け。
3回のワクチン接種をすべて受け、初回接種時の血清学的検査およびPCRで
HPV-6、-11、-16、-18がいずれも陰性で、7ヵ月後のPCR検査も陰性の
女性に関するper-protocol解析では、4価ワクチンによるHPVタイプ別の
上皮内腫瘍グレードI病変の抑制率は
子宮頸部が96%(95%CI:91~98%)
外陰部が100%(95%CI:74~100%)
膣が100%(95%CI:64~100%)であり、
尖圭コンジローマの抑制率は99%(95%CI:96~100%)。

HPVの4価ワクチンは、42ヵ月のフォローアップ期間を通じて
上皮内腫瘍の低グレード病変を持続的に予防する。
by otowelt
| 2010-08-14 21:05
| 肺癌・その他腫瘍