BNP上昇あるいは右室機能不全は間質性肺疾患における死亡率上昇に関連

実地臨床において、肺高血圧があるILD患者の予後は
当然ながら不良だろうと思う。

Elevated brain natriuretic peptide predicts mortality in interstitial lung disease
Eur Respir J 2010; 36: 819–825


背景:
 肺血管抵抗の上昇は、間質性肺疾患(ILD)における予後不良に関連する。
 現在、非侵襲的な予後因子としてのサロゲートマーカーはない。
 われわれは、BNPおよびILDにおける超音波検査が予後因子として
 妥当かどうか検証した。

方法:
 ILD患者においてBNPを測定した2005年~2007年の90人を登録した。
 エコーは他の検査結果を隠した状態で循環器科医によって解析された。
 アウトカムはBNPあるいはエコーに対する生存の評価とした。

結果:
 20±9ヵ月のフォローアップで、28人が死亡(31%)。
 BNPはエコーの右心系の評価と関連しており、これは右室収縮期圧(RVSP)
 を含んでいた。 (p=0.0002) しかしながら、左心系機能とは関連していなかった。
 生存できなかった患者は、BNPおよびRVSPレベルが高かった。
 BNP≧20 pmol/L(HR 2.93, 95% CI 1.28–6.73; p=0.01)、
 中等度~重症肺高血圧症(HR 2.53, 95% CI 1.15–5.57; p=0.02)は、
 死亡率上昇と関連していた。BNP≧20 pmol/Lは、BNP<4 pmol/Lの
 患者に比べて14倍の死亡率上昇がみられた。

結論:
 ILDにおけるBNPレベル上昇あるいはエコー上の
 右室機能不全は死亡率上昇を示唆する。
by otowelt | 2010-10-04 23:58 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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