V. vulnificus感染患者のICU死亡率は40%、24時間以内の外科的処置は予後良好因子
2010年 10月 12日
Vibrio vulnificus感染症は、よく研修医に
「肝硬変の人が海で滑って壊死性筋膜炎になったときの原因菌は?」
というお決まりの質問があるくらいに有名な感染症であるが、
きわめて稀であるため、症例を蓄積したスタディは少ない。
10年におよぶレトロスペクティブスタディで85症例を集めたスタディが
Crit Care Medに掲載されていた。
Clinical outcomes and prognostic factors for patients with Vibrio vulnificus infections requiring intensive care: A 10-yr retrospective study.
Crit Care Med 2010; 38:1984 –1990
目的:
Vibrio vulnificus感染症は、まれであるが致死的な感染症である。
このスタディの目的は、臨床アウトカムの評価と予後因子を
ICUに入室したV. vulnificus感染症の患者において調べることである。
デザイン:
レトロスペクティブスタディ
患者:
V. vulnificusに感染した85人の18歳より上の患者で、
ICU入室を要した患者を登録。この患者らを10年間にわたり追跡調査。
結果:
85人中34人が死亡。ICU死亡率は40%にのぼった。平均入室時
APACHEIIスコアは18.4(95%CI 17.1–19.8)であった。最もよくみられた
基礎疾患は肝疾患で48%にみられた。次いで、糖尿病(22%)であった。
多変量解析によれば、ICU死亡率のリスクファクターは
出血性水疱性皮膚病変/壊死性蜂窩織炎(相対リスク2.4;95%CI 1.3–4.5;
p=.006)、皮膚/軟部組織感染が2つ以上の四肢にみられること(相対リスク
2.5; 95%CI1.1–5.7; p=.025)、APACHEIIスコア高値(相対リスク1.2;
95%CI1.1–1.3; p=.0001)であった。一方、外科手術を到着24時間以内
におこなわれた症例ではICU死亡率が低かった(相対リスク 0.35; 95%CI
0.15–0.79; p=.012)。加えて、APACHEIIスコアがICU死亡率を予測する上で、
ROC曲線下面積は0.945 (95%CI 0.873–0.983; p=.0001)であり、
APACHEIIスコアの適切なカットオフ値は20より上であった。この際の
感度97%、特異度86%で41.4倍の致死リスク上昇をもたらした(p=.0003).
結論:
V. vulnificus感染患者において出血性水疱性皮膚病変/壊死性
蜂窩織炎、皮膚/軟部組織感染が2より多い四肢にみられること、
APACHEIIスコア高値はICU死亡率を上昇させる。しかしながら、入院後24時間
以内に迅速な外科的治療をおこなわれた患者は予後良好である。
「肝硬変の人が海で滑って壊死性筋膜炎になったときの原因菌は?」
というお決まりの質問があるくらいに有名な感染症であるが、
きわめて稀であるため、症例を蓄積したスタディは少ない。
10年におよぶレトロスペクティブスタディで85症例を集めたスタディが
Crit Care Medに掲載されていた。
Clinical outcomes and prognostic factors for patients with Vibrio vulnificus infections requiring intensive care: A 10-yr retrospective study.
Crit Care Med 2010; 38:1984 –1990
目的:
Vibrio vulnificus感染症は、まれであるが致死的な感染症である。
このスタディの目的は、臨床アウトカムの評価と予後因子を
ICUに入室したV. vulnificus感染症の患者において調べることである。
デザイン:
レトロスペクティブスタディ
患者:
V. vulnificusに感染した85人の18歳より上の患者で、
ICU入室を要した患者を登録。この患者らを10年間にわたり追跡調査。
結果:
85人中34人が死亡。ICU死亡率は40%にのぼった。平均入室時
APACHEIIスコアは18.4(95%CI 17.1–19.8)であった。最もよくみられた
基礎疾患は肝疾患で48%にみられた。次いで、糖尿病(22%)であった。
多変量解析によれば、ICU死亡率のリスクファクターは
出血性水疱性皮膚病変/壊死性蜂窩織炎(相対リスク2.4;95%CI 1.3–4.5;
p=.006)、皮膚/軟部組織感染が2つ以上の四肢にみられること(相対リスク
2.5; 95%CI1.1–5.7; p=.025)、APACHEIIスコア高値(相対リスク1.2;
95%CI1.1–1.3; p=.0001)であった。一方、外科手術を到着24時間以内
におこなわれた症例ではICU死亡率が低かった(相対リスク 0.35; 95%CI
0.15–0.79; p=.012)。加えて、APACHEIIスコアがICU死亡率を予測する上で、
ROC曲線下面積は0.945 (95%CI 0.873–0.983; p=.0001)であり、
APACHEIIスコアの適切なカットオフ値は20より上であった。この際の
感度97%、特異度86%で41.4倍の致死リスク上昇をもたらした(p=.0003).

V. vulnificus感染患者において出血性水疱性皮膚病変/壊死性
蜂窩織炎、皮膚/軟部組織感染が2より多い四肢にみられること、
APACHEIIスコア高値はICU死亡率を上昇させる。しかしながら、入院後24時間
以内に迅速な外科的治療をおこなわれた患者は予後良好である。
by otowelt
| 2010-10-12 23:19
| 集中治療









