マイコプラズマ肺炎の診断

「マイコプラズマ肺炎が急増」というニュースが昨日あったが、
テレビ映像中に「『風邪と誤診しないことが大事です』と医師は言う」
というテロップの横にイムノカードがあった。
小児はともかくとして、成人の場合健常人でも3人に1人は偽陽性が出るので
下手すれば、マイコプラズマ肺炎という診断が誤診ということもありえる。

異型肺炎における血清学的検査は、あくまで補助診断であり
やはり細菌性肺炎にしては何かヘンだな?と思うことがキーとなる。
いずれにせよマイコプラズマをカバーした治療は行うのが無難である。

個人的には寒冷凝集素は結構使えると思っている。
ただ、さすがに冷水をベッドサイドに持っていくことはしたことがない。
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文責"倉原優"
by otowelt | 2010-12-14 09:20 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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