サルコイドーシスの治療
2011年 01月 28日
ハイライトに掲載されているのでご存知かもしれないが、
JAMAにサルコイドーシスのレビューが掲載されている。
Sarcoidosis Clinical Presentation, Immunopathogenesis, and Therapeutics
JAMA. 2011;305(4):391-399.
今朝は治療に重きを置いて文献を読んでみた。
少し気になったところを文献を引用して、個人的にまとめてみた。
●サルコイドーシスの治療概論
そもそも肺病変のあるサルコイドーシスで、I期の60~80%、II期の50~60%、
III期の30%が自然寛解するといわれている。
Sarcoidosis. N Engl J Med 1997; 336:1224.
ただ、どういった因子によってこの自然寛解が起こるのかどうかすら
わかっていないため、治療そのものが効果があったのか
自然寛解によるものなのかを判断するのが極めて難しい。
●ステロイド
ステロイドは細胞内のグルココルチコイド受容体と結合して核内に入り、
IL-1, IL-2, IL-3, IL-4, IL-5, IL-6 などのサイトカインの遺伝子の転写を
抑制する。この作用がIV型アレルギーによる肉芽腫反応を抑制するのではないかと
考えられている。歴史的に、自然寛解がある場合にはむやみに使用しないが、
臓器障害をきたさないためには早期に治療したほうがよいというジレンマがある。
副作用を防ぐためにはなるべく治療導入を遅らせるという考えが定着している。
stage I, IIの症例に関しては、ステロイドはプラセボ群と比べて
改善がみられたという論文が多いが、長期的な観察では両群に有意差はみられていない。
BHLのみの若年症例で、ステロイドはBHLの陰影消失率を低下させるという
考えがあるが、これは以下の論文に基づいている。
Pulmonary sarcoidosis:clinical course. Curr Opin Respir Med 1999; 5:293-298. ステロイドの効果を示唆する最も大きなスタディとしては、13のランダム化試験を
含むシステマティックレビューである。用量はプレドニゾロン換算で
4~40mg/日を3~24ヶ月と記載されている。
Corticosteroids for pulmonary sarcoidosis. Cochrane Database Syst Rev 2010; :CD001114.
このシステマティックレビューでは、経口ステロイドはレントゲン異常の改善
(RR 1.46 、95CI 1.01 to 2.09)、症状改善、呼吸機能の改善がみられた。
他のシステマティックレビューでは呼吸機能の改善に関しては
まだ異論もあるため、結論はついていない。
・Corticosteroid therapy in pulmonary sarcoidosis: a systematic review. JAMA 2002; 287:1301.
・Corticosteroids for pulmonary sarcoidosis. Cochrane Database Syst Rev 2005; :CD001114.
ステロイド治療で問題になるのは、サルコイドーシスの再発率が高いことである。
治療導入症例において、プラセボと比べると再発率が高い傾向にあるのは
どの論文も同じである。そのため、ステロイド導入そのものが再発の
独立危険因子である可能性がある。
Statement on Sarcoidosis. Am J Respir Crit. Care Med 160: 736-755,1999.
また、吸入ステロイドについても研究がなされているが、結論は出ていない。
・Oral prednisolone followed by inhaled budesonide in newly diagnosed pulmonary sarcoidosis: a double-blind, placebo-controlled multicenter study. Finnish Pulmonary Sarcoidosis Study Group. Chest 1999; 116:424.
・randomized trial of inhaled fluticasone propionate in chronic stable pulmonary sarcoidosis: a pilot study. Eur Respir J 1999; 13:1345.
・No effect of high-dose inhaled steroids in pulmonary sarcoidosis: a double-blind, placebo-controlled study. J Intern Med 1994; 236:285.
●ステロイド投与基準と投与量
上記の2011年JAMAの論文に罹患臓器別の治療オピニオンが掲載されている。 また日本サルコイドーシス学会によれば、
1) stageIで重大な肺外病変のない場合、リンパ節腫大の悪化・持続のみで
経口ステロイド剤投与の適応にはならない。
2) サルコイドーシス肺病変(stageII,III)による自覚症状(特に息切れと咳)
が強い場合にはステロイド剤投与の適応となる。ただし胸部レントゲンで
肺野の粒状影や綿花状陰影が主体で、症状が咳嗽のみの場合には
その多くはステロイド剤を投与せずとも軽快する。
3) サルコイドーシス肺病変(stageII,III)によって明らかな呼吸機能障害
をきたしている場合にはステロイド剤投与の適応となる。
4) 画像所見の悪化とともに自覚症状(とくに息切れ)が増強している場合や
呼吸機能障害の程度が悪化しつつある場合にはステロイド剤の投与を考慮する。
5) 自覚症状や呼吸機能障害の程度が軽く画像所見のみが悪化する場合は
ステロイド剤の投与は慎重に行う。胸部レントゲンで肺野の粒状影や
綿花状陰影のみの増強は無治療で改善することが多い。胸部CTでの
太い気管支血管周囲の肥厚、気管支の変形拡張や無気肺の悪化(特に上葉)
が投与開始の指標となる。従ってステロイド剤投与の前に胸部C T 撮影
(HRCTを含む)を施行することが必要である。
5) 一般的にプレドニゾロン30mg/日連日または60mg/ 日隔日で開始して
1カ月間継続する。
6) 4~8週毎に5~10mg/日連日または10~20mg/日隔日ずつ減量する。
7) 維持量は2.5~5mg/日連日または5~10mg/日隔日とする。
全体の治療期間が1~2年となった時点で終了してみてもよい。
8) 再燃時の投与量および投与期間再燃は維持量投与中、投与与終了後
6カ月以内に出現し易く、再燃時には原則として初回投与量くらいまで
増量し、以後上記投与スケジュールで投与する。
海外の意見では、ステロイド投与基準は以下のごとく記載されている。
1)症状に悩まされている場合(咳、息切れ、胸痛、血痰など)
2)3~6ヵ月ごとの検査で呼吸機能が悪化している場合
特に以下の1つ異常を満たす場合
・TLCが10%以上低下
・FVCが15%以上低下
・DLCOが20%以上低下
・安静時ないしは運動時のガス交換能の悪化(SaO2,SpO2で4%以上の低下)
3)胸部レントゲンの悪化
・Interstitial lung disease guideline: the British Thoracic Society in collaboration with the Thoracic Society of Australia and New Zealand and the Irish Thoracic Society. Thorax 2008; 63 Suppl 5:v1.
・3.Statement on sarcoidosis. Am J Respir Crit Care Med 1999; 160:736.
●メソトレキセート
”ステロイド節約効果”があるという報告は多い。
下記の論文では、12ヵ月時にプレドニゾロンの量が
MTX:8.3mg/d vs Placebo:16 mg/d 、 P<.001 であった。
Methotrexate is steroid sparing in acute sarcoidosis: results of a double blind, randomized trial. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2000; 17:60.
ただ、MTX単独によるサルコイドーシス治療を裏付けるデータは
今のところ乏しいと考えてよい。
Treatments for pulmonary sarcoidosis. Respir Med 2008; 102:1.
●アザチオプリン
プレドニゾロンとの組み合わせで治療できたという報告はある。
プレドニゾロン単独に比べ、より治療効果があり
再燃率も低下させることが可能で、比較的安全に使用できる免疫抑制薬である。
・Treatment of chronic sarcoidosis with an azathioprine/prednisolone regimen. Eur Respir J 1999; 14:1117.
・zathioprine treatment of chronic pulmonary sarcoidosis. Sarcoidosis 1985; 2:107. ●エタネルセプト
病勢の悪化により、効果なしとされている。
Etanercept for the treatment of stage II and III progressive pulmonary sarcoidosis. Chest 2003; 124:177.
また、難治サルコイドーシスのスタディもあるが
効果は見いだせなかった。
Etanercept for refractory ocular sarcoidosis: results of a double-blind randomized trial. Chest 2005; 128:1062.
●インフリキシマブ
プラセボ、高用量インフリキシマブ、低用量インフリキシマブで比較した
試験があるが、低用量のときにFVCが増えたという論文はある。
Infliximab therapy in patients with chronic sarcoidosis and pulmonary involvement. Am J Respir Crit Care Med 2006; 174:795. ステロイド無効のサルコイドーシスに対して24週時に
やや臨床的な改善を認めたものの、24ヶ月時には差はみられなかった。
Efficacy of infliximab in extrapulmonary sarcoidosis: results from a randomised trial. Eur Respir J 2008; 31:1189.
びまん性浸潤型皮膚サルコイドーシス(Lupus pernio)に有効であるという報告も。
The Treatment of Lupus Pernio.Chest February 2009 135:468-476;
●アダリムマブ
症例報告がいくつかあるのみである。
・Recalcitrant cutaneous sarcoidosis responding to adalimumab but not to etanercept. Clin Exp Dermatol 2010.
・Systemic sarcoidosis with bone marrow involvement responding to therapy with adalimumab: a case report. J Med Case Reports 2009; 3:8573.
・Adalimumab for treatment of cutaneous sarcoidosis. Arch Dermatol 2006; 142:17.
●Pentoxifylline
ホスホジエステラーゼ阻害を行う。
2000mg/日の使用でpost hoc解析ではプラセボより効果があった。
このスタディでもステロイド節約効果がみられた。
Steroidsparingeffects of pentoxifylline in pulmonarysarcoidosis. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis. 2009;26(2):121-131.
●クロロキン
FEV1の値と、再発率にやや寄与したという結果の論文はある。
Randomized trial of prolonged chloroquine therapy in advanced pulmonary sarcoidosis. Am J Respir Crit Care Med 1999; 160:192.
●シクロホスファミド、シクロスポリン
3rdラインと位置付けられているものであり、毒性と利益の観点から
すすめられるものではない。
●テトラサイクリン
皮膚サルコイドーシスでやや効果がみられたとする論文がある程度である。
The use of tetracyclines for the treatment of sarcoidosis. Arch Dermatol 2001; 137:69.
●サリドマイド
10人の患者に投与した2006年の論文があるが、効果はみられなかった。
The effect of thalidomide on corticosteroid-dependent pulmonary sarcoidosis. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2006; 23:51.
JAMAにサルコイドーシスのレビューが掲載されている。
Sarcoidosis Clinical Presentation, Immunopathogenesis, and Therapeutics
JAMA. 2011;305(4):391-399.
今朝は治療に重きを置いて文献を読んでみた。
少し気になったところを文献を引用して、個人的にまとめてみた。
●サルコイドーシスの治療概論
そもそも肺病変のあるサルコイドーシスで、I期の60~80%、II期の50~60%、
III期の30%が自然寛解するといわれている。
Sarcoidosis. N Engl J Med 1997; 336:1224.
ただ、どういった因子によってこの自然寛解が起こるのかどうかすら
わかっていないため、治療そのものが効果があったのか
自然寛解によるものなのかを判断するのが極めて難しい。
●ステロイド
ステロイドは細胞内のグルココルチコイド受容体と結合して核内に入り、
IL-1, IL-2, IL-3, IL-4, IL-5, IL-6 などのサイトカインの遺伝子の転写を
抑制する。この作用がIV型アレルギーによる肉芽腫反応を抑制するのではないかと
考えられている。歴史的に、自然寛解がある場合にはむやみに使用しないが、
臓器障害をきたさないためには早期に治療したほうがよいというジレンマがある。
副作用を防ぐためにはなるべく治療導入を遅らせるという考えが定着している。
stage I, IIの症例に関しては、ステロイドはプラセボ群と比べて
改善がみられたという論文が多いが、長期的な観察では両群に有意差はみられていない。
BHLのみの若年症例で、ステロイドはBHLの陰影消失率を低下させるという
考えがあるが、これは以下の論文に基づいている。
Pulmonary sarcoidosis:clinical course. Curr Opin Respir Med 1999; 5:293-298.
含むシステマティックレビューである。用量はプレドニゾロン換算で
4~40mg/日を3~24ヶ月と記載されている。
Corticosteroids for pulmonary sarcoidosis. Cochrane Database Syst Rev 2010; :CD001114.
このシステマティックレビューでは、経口ステロイドはレントゲン異常の改善
(RR 1.46 、95CI 1.01 to 2.09)、症状改善、呼吸機能の改善がみられた。
他のシステマティックレビューでは呼吸機能の改善に関しては
まだ異論もあるため、結論はついていない。
・Corticosteroid therapy in pulmonary sarcoidosis: a systematic review. JAMA 2002; 287:1301.
・Corticosteroids for pulmonary sarcoidosis. Cochrane Database Syst Rev 2005; :CD001114.
ステロイド治療で問題になるのは、サルコイドーシスの再発率が高いことである。
治療導入症例において、プラセボと比べると再発率が高い傾向にあるのは
どの論文も同じである。そのため、ステロイド導入そのものが再発の
独立危険因子である可能性がある。
Statement on Sarcoidosis. Am J Respir Crit. Care Med 160: 736-755,1999.
また、吸入ステロイドについても研究がなされているが、結論は出ていない。
・Oral prednisolone followed by inhaled budesonide in newly diagnosed pulmonary sarcoidosis: a double-blind, placebo-controlled multicenter study. Finnish Pulmonary Sarcoidosis Study Group. Chest 1999; 116:424.
・randomized trial of inhaled fluticasone propionate in chronic stable pulmonary sarcoidosis: a pilot study. Eur Respir J 1999; 13:1345.
・No effect of high-dose inhaled steroids in pulmonary sarcoidosis: a double-blind, placebo-controlled study. J Intern Med 1994; 236:285.
●ステロイド投与基準と投与量
上記の2011年JAMAの論文に罹患臓器別の治療オピニオンが掲載されている。
1) stageIで重大な肺外病変のない場合、リンパ節腫大の悪化・持続のみで
経口ステロイド剤投与の適応にはならない。
2) サルコイドーシス肺病変(stageII,III)による自覚症状(特に息切れと咳)
が強い場合にはステロイド剤投与の適応となる。ただし胸部レントゲンで
肺野の粒状影や綿花状陰影が主体で、症状が咳嗽のみの場合には
その多くはステロイド剤を投与せずとも軽快する。
3) サルコイドーシス肺病変(stageII,III)によって明らかな呼吸機能障害
をきたしている場合にはステロイド剤投与の適応となる。
4) 画像所見の悪化とともに自覚症状(とくに息切れ)が増強している場合や
呼吸機能障害の程度が悪化しつつある場合にはステロイド剤の投与を考慮する。
5) 自覚症状や呼吸機能障害の程度が軽く画像所見のみが悪化する場合は
ステロイド剤の投与は慎重に行う。胸部レントゲンで肺野の粒状影や
綿花状陰影のみの増強は無治療で改善することが多い。胸部CTでの
太い気管支血管周囲の肥厚、気管支の変形拡張や無気肺の悪化(特に上葉)
が投与開始の指標となる。従ってステロイド剤投与の前に胸部C T 撮影
(HRCTを含む)を施行することが必要である。
5) 一般的にプレドニゾロン30mg/日連日または60mg/ 日隔日で開始して
1カ月間継続する。
6) 4~8週毎に5~10mg/日連日または10~20mg/日隔日ずつ減量する。
7) 維持量は2.5~5mg/日連日または5~10mg/日隔日とする。
全体の治療期間が1~2年となった時点で終了してみてもよい。
8) 再燃時の投与量および投与期間再燃は維持量投与中、投与与終了後
6カ月以内に出現し易く、再燃時には原則として初回投与量くらいまで
増量し、以後上記投与スケジュールで投与する。
海外の意見では、ステロイド投与基準は以下のごとく記載されている。
1)症状に悩まされている場合(咳、息切れ、胸痛、血痰など)
2)3~6ヵ月ごとの検査で呼吸機能が悪化している場合
特に以下の1つ異常を満たす場合
・TLCが10%以上低下
・FVCが15%以上低下
・DLCOが20%以上低下
・安静時ないしは運動時のガス交換能の悪化(SaO2,SpO2で4%以上の低下)
3)胸部レントゲンの悪化
・Interstitial lung disease guideline: the British Thoracic Society in collaboration with the Thoracic Society of Australia and New Zealand and the Irish Thoracic Society. Thorax 2008; 63 Suppl 5:v1.
・3.Statement on sarcoidosis. Am J Respir Crit Care Med 1999; 160:736.
●メソトレキセート
”ステロイド節約効果”があるという報告は多い。
下記の論文では、12ヵ月時にプレドニゾロンの量が
MTX:8.3mg/d vs Placebo:16 mg/d 、 P<.001 であった。
Methotrexate is steroid sparing in acute sarcoidosis: results of a double blind, randomized trial. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2000; 17:60.
ただ、MTX単独によるサルコイドーシス治療を裏付けるデータは
今のところ乏しいと考えてよい。
Treatments for pulmonary sarcoidosis. Respir Med 2008; 102:1.
●アザチオプリン
プレドニゾロンとの組み合わせで治療できたという報告はある。
プレドニゾロン単独に比べ、より治療効果があり
再燃率も低下させることが可能で、比較的安全に使用できる免疫抑制薬である。
・Treatment of chronic sarcoidosis with an azathioprine/prednisolone regimen. Eur Respir J 1999; 14:1117.
・zathioprine treatment of chronic pulmonary sarcoidosis. Sarcoidosis 1985; 2:107.
病勢の悪化により、効果なしとされている。
Etanercept for the treatment of stage II and III progressive pulmonary sarcoidosis. Chest 2003; 124:177.
また、難治サルコイドーシスのスタディもあるが
効果は見いだせなかった。
Etanercept for refractory ocular sarcoidosis: results of a double-blind randomized trial. Chest 2005; 128:1062.
●インフリキシマブ
プラセボ、高用量インフリキシマブ、低用量インフリキシマブで比較した
試験があるが、低用量のときにFVCが増えたという論文はある。
Infliximab therapy in patients with chronic sarcoidosis and pulmonary involvement. Am J Respir Crit Care Med 2006; 174:795.
やや臨床的な改善を認めたものの、24ヶ月時には差はみられなかった。
Efficacy of infliximab in extrapulmonary sarcoidosis: results from a randomised trial. Eur Respir J 2008; 31:1189.
びまん性浸潤型皮膚サルコイドーシス(Lupus pernio)に有効であるという報告も。
The Treatment of Lupus Pernio.Chest February 2009 135:468-476;
●アダリムマブ
症例報告がいくつかあるのみである。
・Recalcitrant cutaneous sarcoidosis responding to adalimumab but not to etanercept. Clin Exp Dermatol 2010.
・Systemic sarcoidosis with bone marrow involvement responding to therapy with adalimumab: a case report. J Med Case Reports 2009; 3:8573.
・Adalimumab for treatment of cutaneous sarcoidosis. Arch Dermatol 2006; 142:17.
●Pentoxifylline
ホスホジエステラーゼ阻害を行う。
2000mg/日の使用でpost hoc解析ではプラセボより効果があった。
このスタディでもステロイド節約効果がみられた。
Steroidsparingeffects of pentoxifylline in pulmonarysarcoidosis. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis. 2009;26(2):121-131.
FEV1の値と、再発率にやや寄与したという結果の論文はある。
Randomized trial of prolonged chloroquine therapy in advanced pulmonary sarcoidosis. Am J Respir Crit Care Med 1999; 160:192.
3rdラインと位置付けられているものであり、毒性と利益の観点から
すすめられるものではない。
●テトラサイクリン
皮膚サルコイドーシスでやや効果がみられたとする論文がある程度である。
The use of tetracyclines for the treatment of sarcoidosis. Arch Dermatol 2001; 137:69.
●サリドマイド
10人の患者に投与した2006年の論文があるが、効果はみられなかった。
The effect of thalidomide on corticosteroid-dependent pulmonary sarcoidosis. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2006; 23:51.
by otowelt
| 2011-01-28 06:17
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