個人的には、喘息を発症してしまった子供を『療養のため』ということで
田舎に連れて行くのは意味があるのかどうかを知りたい。
Exposure to Environmental Microorganisms and Childhood Asthma
N Engl J Med 2011;364:701-9.
背景:
農場には多くの微生物がいるが、これに曝露される環境で育った小児は、
小児喘息やアトピーになりにくいとされている。すでに
微生物曝露マーカーとこれらアレルギー疾患とに逆相関があるとわかっている。
方法:
2つの断面研究、農家で生活している小児とコントロール群の小児との間で、
喘息とアトピーの有病率と、微生物曝露の多様性(diversity)を比較。
PARSIFAL試験は、マットレスダストのサンプルを用いて
培養法では測定できない環境細菌を検出するべく一本鎖DNA構造多型解析に
より細菌のDNAをスクリーニング。GABRIELA試験では、小児の部屋から
採取した沈積ダストのサンプルを使用して、培養法により
細菌・真菌分類群をアセスメント。
結果:
2つの研究の両方ともが、農家で生活している小児はコントロール群の小児と比べ
喘息とアトピーの有病率が低く、多くの環境微生物に曝露されていた。
この微生物曝露の多様性は、喘息のリスクと逆相関があった
(PARSIFAL:OR0.62,95%CI 0.44~0.89、GABRIELA:OR0.86、
95% CI 0.75~0.99)。サブ解析において、個々の微生物に関しては
ユーロチウム属の種への曝露(補正OR 0.37,95% CI 0.18~0.76)、
Listeria monocytogenes・Bacillus属・Corynebacterium属
への曝露(補正OR 0.57,95% CI 0.38~0.86)であった。
結論:
農家の小児は、コントロール群の小児よりも多種多様な微生物に曝露されている。
喘息リスクと農家で育つことの逆相関関係は、この微生物曝露によって説明できる。
田舎に連れて行くのは意味があるのかどうかを知りたい。
Exposure to Environmental Microorganisms and Childhood Asthma
N Engl J Med 2011;364:701-9.
背景:
農場には多くの微生物がいるが、これに曝露される環境で育った小児は、
小児喘息やアトピーになりにくいとされている。すでに
微生物曝露マーカーとこれらアレルギー疾患とに逆相関があるとわかっている。
方法:
2つの断面研究、農家で生活している小児とコントロール群の小児との間で、
喘息とアトピーの有病率と、微生物曝露の多様性(diversity)を比較。
PARSIFAL試験は、マットレスダストのサンプルを用いて
培養法では測定できない環境細菌を検出するべく一本鎖DNA構造多型解析に
より細菌のDNAをスクリーニング。GABRIELA試験では、小児の部屋から
採取した沈積ダストのサンプルを使用して、培養法により
細菌・真菌分類群をアセスメント。
結果:
2つの研究の両方ともが、農家で生活している小児はコントロール群の小児と比べ
喘息とアトピーの有病率が低く、多くの環境微生物に曝露されていた。
この微生物曝露の多様性は、喘息のリスクと逆相関があった
(PARSIFAL:OR0.62,95%CI 0.44~0.89、GABRIELA:OR0.86、
95% CI 0.75~0.99)。サブ解析において、個々の微生物に関しては
ユーロチウム属の種への曝露(補正OR 0.37,95% CI 0.18~0.76)、
Listeria monocytogenes・Bacillus属・Corynebacterium属
への曝露(補正OR 0.57,95% CI 0.38~0.86)であった。

農家の小児は、コントロール群の小児よりも多種多様な微生物に曝露されている。
喘息リスクと農家で育つことの逆相関関係は、この微生物曝露によって説明できる。