緊急IND下における2009H1N1インフルエンザに対するperamivirの有効性
2011年 03月 17日
緊急IND下におけるperamivir使用のcase seriesが
少し前にCIDから報告された。
サンフォード2010において、peramivirは最低5日間投与すべきであるとの
記載があるため、個人的に”5日以上”と思っているが、
このcase seriesは、中央日数が10日という長さである。
Clinical Experience in Adults and Children Treated with Intravenous Peramivir for 2009 Influenza A (H1N1) Under an Emergency IND Program in the United States
Clinical Infectious Diseases 2011;52(6):695–706
背景:
peramivirは、入院患者における第III相試験が実施された
治験におけるノイラミニダーゼ阻害薬であり、2009H1N1インフルエンザ
に緊急INDとして使用された。
※Emergency Investigational New Drug Regulation
IND(治験許可申請)が間に合わない緊急状況下において
個別の患者に対して治験前の新薬の使用が許可されること。
われわれは、臨床的特徴とアウトカムをすべてのperamivirを
eIND下に使用した患者において記載した。
方法:
eIND許可をFDAとlocal IRBによって得たあと
臨床医は入院インフルエンザ患者に静脈内peramivir投与を
おこない、その情報等を収集する。
結果:
2009年4月から10月において、42人の患者(20人:成人、11人:小児)に
peramivirが投与された。入院時にすべての患者は
急速進行性のインフルエンザに罹患しており、ウイルス性肺炎による
呼吸不全が同定され、1人を除く全員が人工呼吸器装着となった。
ほとんどの患者において、oseltamivir耐性インフルエンザ感染が同定され
oseltamivir投与によってもインフルエンザの病態は進行を続けた。
peramivirは1~14日間投与され(中央投与日数10日)、
14日後、28日後、56日後生存率は、それぞれ76.7%、66.7%、59.0%
であった。peramivirは概して忍容性が高かった。
結論:
静脈内peramivir投与は忍容性があり、2009H1N1インフルエンザ肺炎患者
において効果がみられた。
少し前にCIDから報告された。
サンフォード2010において、peramivirは最低5日間投与すべきであるとの
記載があるため、個人的に”5日以上”と思っているが、
このcase seriesは、中央日数が10日という長さである。
Clinical Experience in Adults and Children Treated with Intravenous Peramivir for 2009 Influenza A (H1N1) Under an Emergency IND Program in the United States
Clinical Infectious Diseases 2011;52(6):695–706
背景:
peramivirは、入院患者における第III相試験が実施された
治験におけるノイラミニダーゼ阻害薬であり、2009H1N1インフルエンザ
に緊急INDとして使用された。
※Emergency Investigational New Drug Regulation
IND(治験許可申請)が間に合わない緊急状況下において
個別の患者に対して治験前の新薬の使用が許可されること。
われわれは、臨床的特徴とアウトカムをすべてのperamivirを
eIND下に使用した患者において記載した。
方法:
eIND許可をFDAとlocal IRBによって得たあと
臨床医は入院インフルエンザ患者に静脈内peramivir投与を
おこない、その情報等を収集する。
結果:
2009年4月から10月において、42人の患者(20人:成人、11人:小児)に
peramivirが投与された。入院時にすべての患者は
急速進行性のインフルエンザに罹患しており、ウイルス性肺炎による
呼吸不全が同定され、1人を除く全員が人工呼吸器装着となった。
ほとんどの患者において、oseltamivir耐性インフルエンザ感染が同定され
oseltamivir投与によってもインフルエンザの病態は進行を続けた。
peramivirは1~14日間投与され(中央投与日数10日)、
14日後、28日後、56日後生存率は、それぞれ76.7%、66.7%、59.0%
であった。peramivirは概して忍容性が高かった。

静脈内peramivir投与は忍容性があり、2009H1N1インフルエンザ肺炎患者
において効果がみられた。
by otowelt
| 2011-03-17 05:40
| 感染症全般