妊娠喘息患者における吸入ステロイドは、胎児副腎機能に影響なし
2011年 03月 22日
「妊婦への吸入ステロイドはパルミコートが一番安全」と
研修医時代に教えられた記憶があるが、あまり気にしなくてよいのだろうか。
妊娠喘息において極めて重要なスタディであり、呼吸器内科医・産婦人科医ともに
読んでおきたい論文である。
Fetal Glucocorticoid-regulated Pathways Are Not Affected by Inhaled
Corticosteroid Use for Asthma during Pregnancy
Am J Respir Crit Care Med Vol 183. pp 716–722, 2011
背景:
現在のところ、吸入ステロイド (ICS) は母親、胎盤、胎児への全身的な影響に
おけるエビデンスがないにもかかわらず、妊娠中の喘息コントロールとしての
使用が推奨されている。
目的:
喘息の妊婦 (n = 156) と喘息のない妊婦(n = 51)において血清
コルチゾル、エストリオール、コルチコトロピン遊離ホルモンを測定。
方法:
妊娠のそれぞれのトリメスターにおいて、ICSの使用と投与量を記録し、
血液検査をおこなった。母体の超音波を18週・30週に施行し
出生時体重と胎児の性別を記録した。
結果:
上記母体ホルモンの血清濃度は、喘息の有無により影響を受けなかった。
ただしICS使用時に用量依存的に、上記は抑制された。
この結果は胎児性別に依存し、女児を妊娠した際、
第1トリメスターではICSは母体コルチゾルと逆相関し、
第2~3トリメスターでは母体のオステオカルシンと逆相関した。
男児を妊娠したときは、母体のコルチゾル、エストリオール、オステオカルシン
血清濃度に影響はみられなかったものの、コルチコトロピン遊離ホルモンは
ICS使用時に第1トリメスターでのみ増加がみられた。

結論:
妊娠喘息患者におけるICS使用により、女児を妊娠した時にのみ
母体の糖質コルチコイド系に影響を生じる。
ただし、男児および女児の両方の妊娠において、胎児副腎機能は
影響を受けなかった。ICSは胎児期において糖質コルチコイド系に
影響を与えないという結果となったが、これはすなわち
胎児の成長・発達に悪影響を与えないものと考えられる。
研修医時代に教えられた記憶があるが、あまり気にしなくてよいのだろうか。
妊娠喘息において極めて重要なスタディであり、呼吸器内科医・産婦人科医ともに
読んでおきたい論文である。
Fetal Glucocorticoid-regulated Pathways Are Not Affected by Inhaled
Corticosteroid Use for Asthma during Pregnancy
Am J Respir Crit Care Med Vol 183. pp 716–722, 2011
背景:
現在のところ、吸入ステロイド (ICS) は母親、胎盤、胎児への全身的な影響に
おけるエビデンスがないにもかかわらず、妊娠中の喘息コントロールとしての
使用が推奨されている。
目的:
喘息の妊婦 (n = 156) と喘息のない妊婦(n = 51)において血清
コルチゾル、エストリオール、コルチコトロピン遊離ホルモンを測定。
方法:
妊娠のそれぞれのトリメスターにおいて、ICSの使用と投与量を記録し、
血液検査をおこなった。母体の超音波を18週・30週に施行し
出生時体重と胎児の性別を記録した。
結果:
上記母体ホルモンの血清濃度は、喘息の有無により影響を受けなかった。
ただしICS使用時に用量依存的に、上記は抑制された。
この結果は胎児性別に依存し、女児を妊娠した際、
第1トリメスターではICSは母体コルチゾルと逆相関し、
第2~3トリメスターでは母体のオステオカルシンと逆相関した。
男児を妊娠したときは、母体のコルチゾル、エストリオール、オステオカルシン
血清濃度に影響はみられなかったものの、コルチコトロピン遊離ホルモンは
ICS使用時に第1トリメスターでのみ増加がみられた。

妊娠喘息患者におけるICS使用により、女児を妊娠した時にのみ
母体の糖質コルチコイド系に影響を生じる。
ただし、男児および女児の両方の妊娠において、胎児副腎機能は
影響を受けなかった。ICSは胎児期において糖質コルチコイド系に
影響を与えないという結果となったが、これはすなわち
胎児の成長・発達に悪影響を与えないものと考えられる。
by otowelt
| 2011-03-22 04:25
| 気管支喘息・COPD









