genotypeによっては結核患者における喀痰培養陰性化の促進にビタミンDは有用
2011年 03月 29日
結核患者さんの治療では、
塗沫が陰性してすぐに退院できる人と、培養陰性化をじっくり待って退院する人と
大きく2つのコースがある。後者は平均的に2ヶ月くらいかかってしまうので
治療者としてもできるだけ早く家に帰してあげたいところである。
ただ、禁煙できない、コンプライアンス不良、培養陰性化が遅い、という
3種の神器が揃うと非常にやっかいだ。
High-dose vitamin D3 during intensive-phase antimicrobial treatment of pulmonary tuberculosis: a double-blind randomised controlled trial
The Lancet, Volume 377, Issue 9761, Pages 242 - 250, 15 January 2011
背景
ビタミンDは、抗菌薬が発達する前に結核治療として使用されていた。
この代謝物はin vitroにおいて抗菌作用があるとされている。
喀痰培養の陰性化に対してこのビタミンDの効果を検証した臨床試験はない。
方法:
われわれはビタミンDの多施設共同ランダム化比較試験を
成人の喀痰塗沫陽性結核患者においてロンドン、イギリスで施行した。
146人が登録され、2.5mgのビタミンD3あるいはプラセボを
結核治療開始から14日、28日、42日に投与した。
プライマリエンドポイントは、治療開始してから喀痰培養陰性化までの時間とした。
患者は、ビタミンD受容体のTaqIとFokIポリモルフィズムによる
ジェノタイプ分けがなされた。
結果:
126人がデータ解析に妥当な患者であった。
喀痰培養陰性化までの期間は、ビタミンD群において36.0日、プラセボ群に
おいて43.5日であった。(調整HR 1.39, 95% CI 0.90—2.16; p=0.14)
またTaqI genotypeはビタミンD投与により喀痰培養陰性化までの期間の
変化をもたらすことがわかった (P(interaction)=0.03)。
また、tt genotypeの患者にのみ、促進的な反応が観察された
(調整HR8.09, 95% CI 1.36—48.01; p=0.02)
FokI genotypeはビタミンDによる効果に影響はなかった(P(interaction)=0.85)
56日目の平均血中ビタミンD濃度は、介入群101.4 nmol/L、プラセボ群
22.8 nmol/Lであった(95% CI for difference 68.6—88.2; p<0.0001)
結論:
4回にわたるビタミンD3(2.5mg)の投与によって
抗結核治療を受けている患者の同血中濃度が上昇する。
ビタミンDは有意に喀痰培養陰性化までの時間には影響しなかったものの
TaqIのうちのtt genotypeの患者においては有意にその期間を短縮した。
塗沫が陰性してすぐに退院できる人と、培養陰性化をじっくり待って退院する人と
大きく2つのコースがある。後者は平均的に2ヶ月くらいかかってしまうので
治療者としてもできるだけ早く家に帰してあげたいところである。
ただ、禁煙できない、コンプライアンス不良、培養陰性化が遅い、という
3種の神器が揃うと非常にやっかいだ。
High-dose vitamin D3 during intensive-phase antimicrobial treatment of pulmonary tuberculosis: a double-blind randomised controlled trial
The Lancet, Volume 377, Issue 9761, Pages 242 - 250, 15 January 2011
背景
ビタミンDは、抗菌薬が発達する前に結核治療として使用されていた。
この代謝物はin vitroにおいて抗菌作用があるとされている。
喀痰培養の陰性化に対してこのビタミンDの効果を検証した臨床試験はない。
方法:
われわれはビタミンDの多施設共同ランダム化比較試験を
成人の喀痰塗沫陽性結核患者においてロンドン、イギリスで施行した。
146人が登録され、2.5mgのビタミンD3あるいはプラセボを
結核治療開始から14日、28日、42日に投与した。
プライマリエンドポイントは、治療開始してから喀痰培養陰性化までの時間とした。
患者は、ビタミンD受容体のTaqIとFokIポリモルフィズムによる
ジェノタイプ分けがなされた。
結果:
126人がデータ解析に妥当な患者であった。
喀痰培養陰性化までの期間は、ビタミンD群において36.0日、プラセボ群に
おいて43.5日であった。(調整HR 1.39, 95% CI 0.90—2.16; p=0.14)
またTaqI genotypeはビタミンD投与により喀痰培養陰性化までの期間の
変化をもたらすことがわかった (P(interaction)=0.03)。
また、tt genotypeの患者にのみ、促進的な反応が観察された
(調整HR8.09, 95% CI 1.36—48.01; p=0.02)
FokI genotypeはビタミンDによる効果に影響はなかった(P(interaction)=0.85)
56日目の平均血中ビタミンD濃度は、介入群101.4 nmol/L、プラセボ群
22.8 nmol/Lであった(95% CI for difference 68.6—88.2; p<0.0001)
結論:
4回にわたるビタミンD3(2.5mg)の投与によって
抗結核治療を受けている患者の同血中濃度が上昇する。
ビタミンDは有意に喀痰培養陰性化までの時間には影響しなかったものの
TaqIのうちのtt genotypeの患者においては有意にその期間を短縮した。
by otowelt
| 2011-03-29 06:12
| 抗酸菌感染症









