すごく大事な論文なのだが、訳してもわずかしか意味がわからなかった…。
A Common MUC5B Promoter Polymorphism and Pulmonary Fibrosis
N Engl J Med 2011;364:1503-12
背景:
肺線維症の病態にはいくつかの変異が関連しているが、これは
集団的リスクの部分的な説明にすぎない。
方法:
全ゲノム連鎖解析により、82家族でIPFおよび11p15の3.4Mb領域との連鎖を
検出した。また、家族性間質性肺炎83人、IPF患者492人、コントロール322人
において、肺に発現しているゲル形成ムチン遺伝子の変異評価をおこなった。
さらに、肺組織においてMUC5B発現を評価。
結果:
MUC5B転写開始部位の3kb上流に位置するSNP:rs35705950の変異型の
対立遺伝子の頻度は、家族性間質性肺炎において34%、IPFにおいて38%、
コントロール群において9%であった。
このSNPにおける変異型の対立遺伝子が、ヘテロないしホモである被験者の
疾患ORは、家族性間質性肺炎ではそれぞれ6.8(95%CI 3.9~12.0)、
20.8(95% CI 3.8~113.7)であった。またIPFにおいてはぞれぞれ
9.0(95% CI 6.2~13.1)、21.8(95% CI 5.1~93.5)であった。
IPF肺におけるMUC5Bの発現は、コントロール患者の14.1倍高かった
(P<0.001)。rs35705950の変異型の対立遺伝子は、コントロール患者の
肺におけるMUC5B発現のup-regulationに関連。
(野生型対立遺伝子がホモであるコントロール患者の37.4倍:P<0.001)
IPFの病変で、MUC5B蛋白が発現した。
結論:
MUC5Bのプロモーターにみられるポリモルフィズム:多型は、
家族性間質性肺炎とIPFに関連していた。また、肺における
MUC5Bの調節機能障害は、肺線維症の発症に関与しているものと考える。
A Common MUC5B Promoter Polymorphism and Pulmonary Fibrosis
N Engl J Med 2011;364:1503-12
背景:
肺線維症の病態にはいくつかの変異が関連しているが、これは
集団的リスクの部分的な説明にすぎない。
方法:
全ゲノム連鎖解析により、82家族でIPFおよび11p15の3.4Mb領域との連鎖を
検出した。また、家族性間質性肺炎83人、IPF患者492人、コントロール322人
において、肺に発現しているゲル形成ムチン遺伝子の変異評価をおこなった。
さらに、肺組織においてMUC5B発現を評価。
結果:
MUC5B転写開始部位の3kb上流に位置するSNP:rs35705950の変異型の
対立遺伝子の頻度は、家族性間質性肺炎において34%、IPFにおいて38%、
コントロール群において9%であった。
このSNPにおける変異型の対立遺伝子が、ヘテロないしホモである被験者の
疾患ORは、家族性間質性肺炎ではそれぞれ6.8(95%CI 3.9~12.0)、
20.8(95% CI 3.8~113.7)であった。またIPFにおいてはぞれぞれ
9.0(95% CI 6.2~13.1)、21.8(95% CI 5.1~93.5)であった。
IPF肺におけるMUC5Bの発現は、コントロール患者の14.1倍高かった
(P<0.001)。rs35705950の変異型の対立遺伝子は、コントロール患者の
肺におけるMUC5B発現のup-regulationに関連。
(野生型対立遺伝子がホモであるコントロール患者の37.4倍:P<0.001)
IPFの病変で、MUC5B蛋白が発現した。

MUC5Bのプロモーターにみられるポリモルフィズム:多型は、
家族性間質性肺炎とIPFに関連していた。また、肺における
MUC5Bの調節機能障害は、肺線維症の発症に関与しているものと考える。