前立腺癌スクリーニングは前立腺癌死に影響を与えない
2011年 04月 26日
内科医全般にとって重要な臨床試験だと思われる。
Randomisedprostate cancer screening trial:20year follow-up
BMJ 2011;342:d1539
目的:前立腺癌スクリーニングが、前立腺による癌死を減らすかどうかを調べる。
デザイン:Population based randomised controlled trial
セッティング:Department of Urology, Norrköping,
the South-East Region Prostate Cancer Register.
方法:
スウェーデンのノルヒェーピングの住民登録を利用し、1987年に同町に
居住していた50~69歳の男性全員(9026人)を同定。その6分の1にあたる
1494人をランダムに選出し、3年ごとのスクリーニング検査に割り付け、
1987年から1996年まで実施した。最初の2回は直腸診のみとし、1993年と
1996年には血液検査においてPSA値の測定を施行(cut off 4μg/L)。
癌と疑われた症例において、前立腺針吸引生検を施行した。
コントロール群は、スクリーニング群に割り付けられなかった男性全員。
プライマリアウトカムは2008年12月31日までの前立腺癌死亡のrisk ratioとした。
結果:
1987年から1996年までの合計4回のスクリーニングの受診率は、
78%(1492人中1161人)、70%(1363人中957人)、
74%(1210人中895人)、74%(606人中446人)であった。
スクリーニング群の前立腺癌罹患は85人(5.7%)、コントロール群は
292人(3.9%)であった。また、スクリーニング群の患者で
スクリーニングにより前立腺癌の診断がなされたのは43人(2.9%)で、
検診と検診の間に前立腺癌が発見された患者が別に42人(2.6%)いた。
限局性の腫瘍であった割合はスクリーニング群で56.5%と高く、
コントロール群は26.7%であった(P<0.001)。
全例が前立腺癌標準治療を受けた。
前立腺癌死は、スクリーニング群で前立腺癌と診断された患者85人のうち
30人(35%)、コントロール群は292人中130人(45%)であった。
前立腺癌と診断された患者の全死因死亡はそれぞれ81%と86%。
スクリーニング群の前立腺癌死亡のrisk ratioは1.16(95%CI0.78-1.73)、
両群間に有意差はなかった。前立腺癌死亡までの時間と全死因死亡までの
時間をスクリーニング群とコントロール群の間で比べたものの、
P値は、それぞれP=0.065とP=0.14で有意差なし。
Cox比例ハザード分析を用いると、スクリーニング群に対する
コントロール群の前立腺癌死亡のHR1.23(0.94-1.62、P=0.13)。
また、試験開始時の年齢で調整した場合、HR1.58(1.06-2.36、P=0.024)。
結論:
20年間にわたる追跡研究によれば、前立腺癌スクリーニングを受けた
場合と受けない場合の前立腺癌死亡のリスク比に有意差はなかった。
Randomisedprostate cancer screening trial:20year follow-up
BMJ 2011;342:d1539
目的:前立腺癌スクリーニングが、前立腺による癌死を減らすかどうかを調べる。
デザイン:Population based randomised controlled trial
セッティング:Department of Urology, Norrköping,
the South-East Region Prostate Cancer Register.
方法:
スウェーデンのノルヒェーピングの住民登録を利用し、1987年に同町に
居住していた50~69歳の男性全員(9026人)を同定。その6分の1にあたる
1494人をランダムに選出し、3年ごとのスクリーニング検査に割り付け、
1987年から1996年まで実施した。最初の2回は直腸診のみとし、1993年と
1996年には血液検査においてPSA値の測定を施行(cut off 4μg/L)。
癌と疑われた症例において、前立腺針吸引生検を施行した。
コントロール群は、スクリーニング群に割り付けられなかった男性全員。
プライマリアウトカムは2008年12月31日までの前立腺癌死亡のrisk ratioとした。
結果:
1987年から1996年までの合計4回のスクリーニングの受診率は、
78%(1492人中1161人)、70%(1363人中957人)、
74%(1210人中895人)、74%(606人中446人)であった。
スクリーニング群の前立腺癌罹患は85人(5.7%)、コントロール群は
292人(3.9%)であった。また、スクリーニング群の患者で
スクリーニングにより前立腺癌の診断がなされたのは43人(2.9%)で、
検診と検診の間に前立腺癌が発見された患者が別に42人(2.6%)いた。
限局性の腫瘍であった割合はスクリーニング群で56.5%と高く、
コントロール群は26.7%であった(P<0.001)。
全例が前立腺癌標準治療を受けた。
前立腺癌死は、スクリーニング群で前立腺癌と診断された患者85人のうち
30人(35%)、コントロール群は292人中130人(45%)であった。
前立腺癌と診断された患者の全死因死亡はそれぞれ81%と86%。
スクリーニング群の前立腺癌死亡のrisk ratioは1.16(95%CI0.78-1.73)、
両群間に有意差はなかった。前立腺癌死亡までの時間と全死因死亡までの
時間をスクリーニング群とコントロール群の間で比べたものの、
P値は、それぞれP=0.065とP=0.14で有意差なし。
Cox比例ハザード分析を用いると、スクリーニング群に対する
コントロール群の前立腺癌死亡のHR1.23(0.94-1.62、P=0.13)。
また、試験開始時の年齢で調整した場合、HR1.58(1.06-2.36、P=0.024)。

20年間にわたる追跡研究によれば、前立腺癌スクリーニングを受けた
場合と受けない場合の前立腺癌死亡のリスク比に有意差はなかった。
by otowelt
| 2011-04-26 06:12
| 肺癌・その他腫瘍









