COPD治療へのβ遮断薬は全死亡率に利益
2011年 05月 17日
Arch Int Medから過去に同じような報告があったのが
記憶に新しい。
β-Blockers May Reduce Mortality and Risk of Exacerbations in Patients With Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Arch Intern Med. 2010;170(10):880-887.
BMJからレトロスペクティブコホート試験の報告。
Effect of β blockers in treatment of chronic obstructive pulmonary disease: a retrospective cohort study
BMJ 2011; 342:d2549
目的:
COPDのマネジメントにおいて、β遮断薬の効果(既存のCOPD
治療に追加した際の死亡率、入院、COPD急性増悪への影響)を調べる。
デザイン:
レトロスペクティブコホート試験
スコットランドのデータベースを使用:TARDIS
2001年~2010年、5977人の50歳をこえるCOPD患者
結果:
全死亡、緊急的経口ステロイド使用、呼吸器疾患関連入院
に対するハザード比が計算された。
平均フォローアップ期間は4.35年であり、診断時平均年齢は
69.1歳であった。β遮断薬を使用されていた88%循環器疾患に対して
であった。β遮断薬によって22%の全死亡率減少がみられた。
対照群(β遮断薬を使用していない)と比較して、吸入ステロイド、LABA、
抗コリン吸入にβ遮断薬を加えた場合の全死亡率に対する
調整ハザード比は0.28(95% CI 0.21 to 0.39)であり、
β遮断薬を使用していない場合は0.43 (0.38 to 0.48)であった。
経口ステロイド使用や呼吸器疾患による入院に対する利益も
同等の傾向があった。
結論:
COPDに対して治療を受けている患者へのβ遮断薬の追加は
循環器疾患や循環器選択的薬剤の関連とは独立して
死亡率とCOPD増悪を減少させるかもしれない。
呼吸機能検査への影響も有意にはみられない。
記憶に新しい。
β-Blockers May Reduce Mortality and Risk of Exacerbations in Patients With Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Arch Intern Med. 2010;170(10):880-887.
BMJからレトロスペクティブコホート試験の報告。
Effect of β blockers in treatment of chronic obstructive pulmonary disease: a retrospective cohort study
BMJ 2011; 342:d2549
目的:
COPDのマネジメントにおいて、β遮断薬の効果(既存のCOPD
治療に追加した際の死亡率、入院、COPD急性増悪への影響)を調べる。
デザイン:
レトロスペクティブコホート試験
スコットランドのデータベースを使用:TARDIS
2001年~2010年、5977人の50歳をこえるCOPD患者
結果:
全死亡、緊急的経口ステロイド使用、呼吸器疾患関連入院
に対するハザード比が計算された。
平均フォローアップ期間は4.35年であり、診断時平均年齢は
69.1歳であった。β遮断薬を使用されていた88%循環器疾患に対して
であった。β遮断薬によって22%の全死亡率減少がみられた。
対照群(β遮断薬を使用していない)と比較して、吸入ステロイド、LABA、
抗コリン吸入にβ遮断薬を加えた場合の全死亡率に対する
調整ハザード比は0.28(95% CI 0.21 to 0.39)であり、
β遮断薬を使用していない場合は0.43 (0.38 to 0.48)であった。
経口ステロイド使用や呼吸器疾患による入院に対する利益も
同等の傾向があった。

COPDに対して治療を受けている患者へのβ遮断薬の追加は
循環器疾患や循環器選択的薬剤の関連とは独立して
死亡率とCOPD増悪を減少させるかもしれない。
呼吸機能検査への影響も有意にはみられない。
by otowelt
| 2011-05-17 06:31
| 気管支喘息・COPD