経胸壁肺生検における気胸の合併症は、全生検の15%
2011年 08月 09日
大規模なpopulation-based studyである。
CTガイド下生検の説明の際に
有用なスタディとなるだろう。
Population-Based Risk for Complications After Transthoracic Needle Lung Biopsy of a Pulmonary Nodule: An Analysis of Discharge Records
Ann Intern Med August 2, 2011 155:137-144;
背景:
胸部CTを施行された患者において肺結節影がみられる頻度は
25%にものぼるとされている。ただ、生検を行うべきかどうかという疑問は
われわれの常である。経胸壁的な肺針生検後の合併症については、
選択された施設における限られたケースシリーズしか報告されていない。
目的・デザイン:
肺結節影に対しての経胸壁的肺針生検の後に
合併症を起こすリスクを算出する。
デザインはCross-sectional analysis。
セッティング:
The 2006 State Ambulatory Surgery Databases and State
Inpatient Databases for California, Florida, Michigan,
and New York from the Healthcare Cost and Utilization Project.
患者:
15865人の患者で針生検を肺結節影に対して施行された成人を登録。
結果:
出血はまれであったが、1%の患者においてこれが確認され
(95% CI, 0.9% to 1.2%)、そのうち17.8% (CI, 11.8% to 23.8%)
が輸血を要した。気胸は15.0% (CI, 14.0% to 16.0%)にみられ、
実に全生検の6.6% (CI, 6.0% to 7.2%)がドレナージを要した。
合併症のない患者に比べると、出血やドレナージを要する気胸を起こした患者は
在院日数が長く(P < 0.001)、また人工呼吸器を要する呼吸不全に陥る
頻度も多かった(P = 0.020)。60歳から69歳の患者(若年・高齢者と比べて)、
喫煙者、COPD患者は合併症のリスクであった。
結論:
肺結節影に対する経胸壁生検において、出血はまれな合併症であるが
気胸はよくみられる合併症であり、しばしばドレナージを要する。
このスタディデータにより、患者および内科医は
肺結節影に対する生検を施行するかどうかの選択に対して
より多くの情報が得られるであろう。
CTガイド下生検の説明の際に
有用なスタディとなるだろう。
Population-Based Risk for Complications After Transthoracic Needle Lung Biopsy of a Pulmonary Nodule: An Analysis of Discharge Records
Ann Intern Med August 2, 2011 155:137-144;
背景:
胸部CTを施行された患者において肺結節影がみられる頻度は
25%にものぼるとされている。ただ、生検を行うべきかどうかという疑問は
われわれの常である。経胸壁的な肺針生検後の合併症については、
選択された施設における限られたケースシリーズしか報告されていない。
目的・デザイン:
肺結節影に対しての経胸壁的肺針生検の後に
合併症を起こすリスクを算出する。
デザインはCross-sectional analysis。
セッティング:
The 2006 State Ambulatory Surgery Databases and State
Inpatient Databases for California, Florida, Michigan,
and New York from the Healthcare Cost and Utilization Project.
患者:
15865人の患者で針生検を肺結節影に対して施行された成人を登録。
結果:
出血はまれであったが、1%の患者においてこれが確認され
(95% CI, 0.9% to 1.2%)、そのうち17.8% (CI, 11.8% to 23.8%)
が輸血を要した。気胸は15.0% (CI, 14.0% to 16.0%)にみられ、
実に全生検の6.6% (CI, 6.0% to 7.2%)がドレナージを要した。
合併症のない患者に比べると、出血やドレナージを要する気胸を起こした患者は
在院日数が長く(P < 0.001)、また人工呼吸器を要する呼吸不全に陥る
頻度も多かった(P = 0.020)。60歳から69歳の患者(若年・高齢者と比べて)、
喫煙者、COPD患者は合併症のリスクであった。
結論:
肺結節影に対する経胸壁生検において、出血はまれな合併症であるが
気胸はよくみられる合併症であり、しばしばドレナージを要する。
このスタディデータにより、患者および内科医は
肺結節影に対する生検を施行するかどうかの選択に対して
より多くの情報が得られるであろう。
by otowelt
| 2011-08-09 05:10
| 呼吸器その他