Lancet COPD特集:Exhale airway stentsによる気道バイパスは有意な効果なし
2011年 09月 09日
P L Shah, et al. Bronchoscopic lung-volume reduction with Exhale airway stents for emphysema (EASE trial): randomised, sham-controlled, multicentre trial
The Lancet, Volume 378, Issue 9795, Pages 997 - 1005, 10 September 2011
背景:
EASE試験の目的は、重度の気腫を
有する患者への気道バイパス術の
安全性と効果をみるものである。
気管支鏡下の処置である、Exhale airway stentsを用いる試験である。
方法:
ランダム化二重盲検shamコントロール試験を38の
呼吸器センターを有する施設で実施。
315人の過膨張所見のある患者を登録した
(ratio of residual volume [RV] to total lung capacity of ≥0.65)。
コンピュータを用いてランダム化をおこない、2:1で登録をおこなった。
気道バイパス群(n=208)、sham群(107)。
研究者を2チームにわけ、Aチームは術前術後のアセスメントをおこない
Bチームはマスクされていないチームで気管支鏡における処置をおこなう
チームとした。参加者は12ヵ月フォローアップされた。
6ヵ月時のプライマリ効果エンドポイントとして12%を上回る
FVC改善があることと、MRC呼吸困難スケールがベースから1ポイントを
上回る改善があることとした。また、安全エンドポイントとして
5つの重大な合併症を調査した。
われわれは気道バイパスがsham群よりも効果があるかどうかを
Bayesian解析を用いて検証した。
結果:
6ヶ月時において、プライマリ効果エンドポイントに差はみられなかった
(30 of 208 for airway bypass vs 12 of 107 for sham control;
posterior probability 0.749, below the Bayesian success
threshold of 0.965)。安全エンドポイントについては、
気道バイパスで14.4% (30 of 208)、sham群で11.2% (12 of 107)
(judged non-inferior, with a posterior probability of 1.00
[Bayesian success threshold >0·95])。
結論:
重度の気腫患者におけるExhale airway stentsによる気道バイパスは、
有意な効果をもたらすものではない。
The Lancet, Volume 378, Issue 9795, Pages 997 - 1005, 10 September 2011
背景:
EASE試験の目的は、重度の気腫を
有する患者への気道バイパス術の
安全性と効果をみるものである。
気管支鏡下の処置である、Exhale airway stentsを用いる試験である。
方法:
ランダム化二重盲検shamコントロール試験を38の
呼吸器センターを有する施設で実施。
315人の過膨張所見のある患者を登録した
(ratio of residual volume [RV] to total lung capacity of ≥0.65)。
コンピュータを用いてランダム化をおこない、2:1で登録をおこなった。
気道バイパス群(n=208)、sham群(107)。
研究者を2チームにわけ、Aチームは術前術後のアセスメントをおこない
Bチームはマスクされていないチームで気管支鏡における処置をおこなう
チームとした。参加者は12ヵ月フォローアップされた。
6ヵ月時のプライマリ効果エンドポイントとして12%を上回る
FVC改善があることと、MRC呼吸困難スケールがベースから1ポイントを
上回る改善があることとした。また、安全エンドポイントとして
5つの重大な合併症を調査した。
われわれは気道バイパスがsham群よりも効果があるかどうかを
Bayesian解析を用いて検証した。
結果:
6ヶ月時において、プライマリ効果エンドポイントに差はみられなかった
(30 of 208 for airway bypass vs 12 of 107 for sham control;
posterior probability 0.749, below the Bayesian success
threshold of 0.965)。安全エンドポイントについては、
気道バイパスで14.4% (30 of 208)、sham群で11.2% (12 of 107)
(judged non-inferior, with a posterior probability of 1.00
[Bayesian success threshold >0·95])。
結論:
重度の気腫患者におけるExhale airway stentsによる気道バイパスは、
有意な効果をもたらすものではない。
by otowelt
| 2011-09-09 09:38
| 気管支喘息・COPD