アスベスト曝露と拘束性障害の話。
確かにプラークごときで臨床的に差がでるとは思わないが
肺内に多数の陰影を呈する石綿肺は、ほかの塵肺と
同じように結構呼吸困難感を呈することが多いように思う。
Benedicte Clin, et al.
Do asbestos-related pleural plaques on HRCT scans cause restrictive impairment in the absence of pulmonary fibrosis?
Thorax 2011;66:985-991
背景:
孤立性胸膜プラークは機能障害を
起こすかどうかよくわかっていない。
目的:
CTにおいて同定された孤立性胸膜プラークと
アスベストに職業上曝露された人の呼吸機能との
関連性を解析する。
方法:
2743人の肺間質にHRCT上異常がみられない人を
登録した。累積アスベスト曝露インデックス(CEI)
からアスベスト曝露が評価された。登録した人は
呼吸機能検査とHRCTを受けた。年齢や喫煙、BMIで
補正をおこない、アスベストCEIと呼吸機能検査が
解析された。
結果:
全呼吸機能パラーメータは胸膜プラークが
みられた人とみられなかった人において
いずれも正常範囲であった。
しかしながら、孤立性胸膜プラークがみられた人において
みられなかった人と比較すると、以下のごとく
減少がみられた。total lung capacity (TLC)は
(98.1% predicted vs 101.2% p=0.0494)。
forced vital capacity (FVC) (96.6% vs 100.4%, p<0.001)
FEV1 (97.9% vs 101.9%, p=0.0032)。
FEV1/FVC ratio, forced expiratory flow at 25-75% FVC、
residual volumeは差がみられなかった。
結論:
孤立性の胸膜プラークは拘束性障害パターンの傾向を
呈するが、現実的に臨床的な低下を起こすほどの
減少ではないと考えられる。
確かにプラークごときで臨床的に差がでるとは思わないが
肺内に多数の陰影を呈する石綿肺は、ほかの塵肺と
同じように結構呼吸困難感を呈することが多いように思う。
Benedicte Clin, et al.
Do asbestos-related pleural plaques on HRCT scans cause restrictive impairment in the absence of pulmonary fibrosis?
Thorax 2011;66:985-991
背景:
孤立性胸膜プラークは機能障害を
起こすかどうかよくわかっていない。
目的:
CTにおいて同定された孤立性胸膜プラークと
アスベストに職業上曝露された人の呼吸機能との
関連性を解析する。
方法:
2743人の肺間質にHRCT上異常がみられない人を
登録した。累積アスベスト曝露インデックス(CEI)
からアスベスト曝露が評価された。登録した人は
呼吸機能検査とHRCTを受けた。年齢や喫煙、BMIで
補正をおこない、アスベストCEIと呼吸機能検査が
解析された。
結果:
全呼吸機能パラーメータは胸膜プラークが
みられた人とみられなかった人において
いずれも正常範囲であった。
しかしながら、孤立性胸膜プラークがみられた人において
みられなかった人と比較すると、以下のごとく
減少がみられた。total lung capacity (TLC)は
(98.1% predicted vs 101.2% p=0.0494)。
forced vital capacity (FVC) (96.6% vs 100.4%, p<0.001)
FEV1 (97.9% vs 101.9%, p=0.0032)。
FEV1/FVC ratio, forced expiratory flow at 25-75% FVC、
residual volumeは差がみられなかった。
結論:
孤立性の胸膜プラークは拘束性障害パターンの傾向を
呈するが、現実的に臨床的な低下を起こすほどの
減少ではないと考えられる。