慢性腰痛・再発性腰痛に対するヨガの効果
2011年 11月 02日
ヨガの慢性あるいは再発性腰痛に対する効果について。
ヨガ群において10人に1人近くが腰痛の悪化を訴えているが、
総じて疼痛緩和効果があると結論づけているもの。
こればかりは腰痛の原因によりけりだとは思うが・・・。
Helen E. Tilbrook, et al.
Yoga for Chronic Low Back Pain
A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2011;155:569-578.
背景:
これまでのスタディでは、ヨガは慢性あるいは再発性腰痛の
治療に対して効果があるかもしれないとされている。
目的:
ヨガの効果を通常の慢性あるいは再発性腰痛の治療を比較する。
デザイン:
Parallel-group, randomized, controlled trial using
computergenerated randomization conducted from
April 2007 to March 2010.
アウトカムは、郵便アンケートによって実施
患者:
313の慢性あるいは再発性腰痛をもつ成人。
介入および方法:
ヨガ(n=156)、通常ケア(n=157)。
全被験者は腰痛教育ブックレットを受ける。
介入群は12クラスにわけられ、12人の講師によって
3ヵ月以上ヨガプログラムをおこなうものとする。
講師は、British Wheel of Yoga、Iyengar Yogaに所属。
Roland–Morris Disability Questionnaire(RMDQ)スコアを
3ヶ月後 (これをプライマリアウトカムとする), 6ヶ月後, 12ヶ月後
(これをセカンダリアウトカムとする)にスコアリングした。
同様に疼痛、疼痛に対する自己効果評価、一般的健康指標
についても3点で観測(これもセカンダリアウトカムとした)。
結果:
93人(60%)が最初の6セッションのうち少なくとも3セッションを
受講し他のセッションも少なくとも3セッション受講した。
ヨガ群は腰背部機能が通常ケア群よりも良好であった。
補正平均RMDQスコアは3ヵ月時点でヨガ群が
2.17点(95% CI,1.03 to 3.31点)低く、6ヵ月時では
1.48点(CI, 0.33 to 2.62 点)、12ヵ月時では1.57点
(CI, 0.42 to 2.71点)低かった。一般的健康指標としては
両者に差はみられなかった。自己申告での評価は
3,6ヵ月時はヨガ群の方が良好であったが、12ヵ月では同等であった。
157の通常ケアを受けた人のうち2人、ヨガ群の156人のうち12人が
副作用を訴え、多くは腰痛の悪化であった。
(本文を読むと、通常ケアのうち1人が死亡している←なぜ???)
結論:
12週間にわたるヨガプログラムは、慢性あるいは再発性腰痛を
通常のケアに比べて改善させる。
ヨガ群において10人に1人近くが腰痛の悪化を訴えているが、
総じて疼痛緩和効果があると結論づけているもの。
こればかりは腰痛の原因によりけりだとは思うが・・・。
Helen E. Tilbrook, et al.
Yoga for Chronic Low Back Pain
A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2011;155:569-578.
背景:
これまでのスタディでは、ヨガは慢性あるいは再発性腰痛の
治療に対して効果があるかもしれないとされている。
目的:
ヨガの効果を通常の慢性あるいは再発性腰痛の治療を比較する。
デザイン:
Parallel-group, randomized, controlled trial using
computergenerated randomization conducted from
April 2007 to March 2010.
アウトカムは、郵便アンケートによって実施
患者:
313の慢性あるいは再発性腰痛をもつ成人。
介入および方法:
ヨガ(n=156)、通常ケア(n=157)。
全被験者は腰痛教育ブックレットを受ける。
介入群は12クラスにわけられ、12人の講師によって
3ヵ月以上ヨガプログラムをおこなうものとする。
講師は、British Wheel of Yoga、Iyengar Yogaに所属。
Roland–Morris Disability Questionnaire(RMDQ)スコアを
3ヶ月後 (これをプライマリアウトカムとする), 6ヶ月後, 12ヶ月後
(これをセカンダリアウトカムとする)にスコアリングした。
同様に疼痛、疼痛に対する自己効果評価、一般的健康指標
についても3点で観測(これもセカンダリアウトカムとした)。
結果:
93人(60%)が最初の6セッションのうち少なくとも3セッションを
受講し他のセッションも少なくとも3セッション受講した。
ヨガ群は腰背部機能が通常ケア群よりも良好であった。
補正平均RMDQスコアは3ヵ月時点でヨガ群が
2.17点(95% CI,1.03 to 3.31点)低く、6ヵ月時では
1.48点(CI, 0.33 to 2.62 点)、12ヵ月時では1.57点
(CI, 0.42 to 2.71点)低かった。一般的健康指標としては
両者に差はみられなかった。自己申告での評価は
3,6ヵ月時はヨガ群の方が良好であったが、12ヵ月では同等であった。
157の通常ケアを受けた人のうち2人、ヨガ群の156人のうち12人が
副作用を訴え、多くは腰痛の悪化であった。
(本文を読むと、通常ケアのうち1人が死亡している←なぜ???)
結論:
12週間にわたるヨガプログラムは、慢性あるいは再発性腰痛を
通常のケアに比べて改善させる。
by otowelt
| 2011-11-02 17:39
| 内科一般