COPDに対するvilanterolのプラセボ対照ランダム化試験

The Efficacy and Safety of the Novel Long-Acting β2 Agonist Vilanterol in COPD Patients: a Randomized Placebo-Controlled Trial
CHEST Published online before print January 12, 2012,


背景:
 Vilanterol (VI; GW642444M)は、新しい吸入β2刺激薬であり
 COPDや喘息に対する吸入ステロイドと1日1回で組み合わせることで
 24時間の作用活性をもつ。このスタディは、VIの
 用量反応性、効果、安全性を3–50μgの用量で
 中等度から重症COPDに対して評価する。

方法:
 602人の患者(ITT解析)を登録し、ランダムに
 VI 3, 6.25, 12.5, 25, 50μg, プラセボに28日間割り付けた。
 プライマリエンドポイントは、ベースラインからの28日時点
 でのFEV1変化とした。セカンダリエンドポイントは
 Day1,28での0–24h加重平均FEV1、
 Day1からのFEV1の≥100 mLの上昇あるいは≥12%の上昇とした。
 安全性については有害事象、バイタルサイン、心電図検査など。

結果:
 28日時点での1日1回のVIはFEV1をプラセボに比べて用量依存的に
 有意に改善。25ないし50μgの用量において臨床的に妥当な治療効果
 が確認された。すべての用量のVIにおいて有害事象は忍容できた。
COPDに対するvilanterolのプラセボ対照ランダム化試験_e0156318_22595268.jpg

結論:
 VI 25 、50μgを1日1回使用することでCOPDに対しする
 呼吸機能に利益をもたらすことができる。安全性プロファイルも
 忍容性がある。
by otowelt | 2012-01-16 23:01 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優