食道裂孔ヘルニアとIPFの話題。
ヘルニアそのものが呼吸機能を悪化させるわけではないが、
他の閉塞性肺疾患に比べるとIPFでの合併頻度が高いという報告。
Imre Noth, et al.
Prevalence of hiatal hernia by blinded MDCT in patients with IPF
ERJ Feb 1 2012; 39 (2)
背景:
食道裂孔ヘルニアHiatal hernia (HH)は、胃食道逆流(GER)、GERDを
合併し、IPFに寄与するかもしれない。われわれは
CTで評価されたHHが喘息やCOPDよりもIPFによくみられるという
仮説をたてた。また、GERに関してはpHプローブテストの異常値と関連させた。
方法:
観察研究、非ランダム化試験。
HHの頻度は3コホートにより比較された。
IPF (N=100), COPD (N=60)、喘息(N=24)。
結果:
HHはCOPD (13.3%, p<0.0001) や喘息(16.67%,p<0.02)よりも
IPFにおいて多くみられた(39%)。
HHの観察者間診断一致はIPF (k 0.78)、喘息(k 0.70)、
中等度COPD(k 0.42)であった。IPFにおいて、HHは
GER治療を受けている患者を除いて呼吸機能との相関性はなかった。
上記GER治療を受けている患者はDLCOも(p<0.04)CPIも(p<0.04)
良好であった。HHはDeMeesterスコアからGERと相関があった(p<0.04)。
結論:
IPFにおいてHHは、COPDや喘息よりも高頻度にみられる。
IPFコホートにおいてHHは高いDeMeesterスコアと関連していた。
HH単独の存在は呼吸機能の減少との関連性はなかった。
ヘルニアそのものが呼吸機能を悪化させるわけではないが、
他の閉塞性肺疾患に比べるとIPFでの合併頻度が高いという報告。
Imre Noth, et al.
Prevalence of hiatal hernia by blinded MDCT in patients with IPF
ERJ Feb 1 2012; 39 (2)
背景:
食道裂孔ヘルニアHiatal hernia (HH)は、胃食道逆流(GER)、GERDを
合併し、IPFに寄与するかもしれない。われわれは
CTで評価されたHHが喘息やCOPDよりもIPFによくみられるという
仮説をたてた。また、GERに関してはpHプローブテストの異常値と関連させた。
方法:
観察研究、非ランダム化試験。
HHの頻度は3コホートにより比較された。
IPF (N=100), COPD (N=60)、喘息(N=24)。
結果:
HHはCOPD (13.3%, p<0.0001) や喘息(16.67%,p<0.02)よりも
IPFにおいて多くみられた(39%)。
HHの観察者間診断一致はIPF (k 0.78)、喘息(k 0.70)、
中等度COPD(k 0.42)であった。IPFにおいて、HHは
GER治療を受けている患者を除いて呼吸機能との相関性はなかった。
上記GER治療を受けている患者はDLCOも(p<0.04)CPIも(p<0.04)
良好であった。HHはDeMeesterスコアからGERと相関があった(p<0.04)。
結論:
IPFにおいてHHは、COPDや喘息よりも高頻度にみられる。
IPFコホートにおいてHHは高いDeMeesterスコアと関連していた。
HH単独の存在は呼吸機能の減少との関連性はなかった。