夜間の気温調整ラミナエアフローはコントロール不良アトピー喘息に有用
2012年 03月 14日
ラミナエアフローは、HEPAフィルターの空気を一方に”層状”に
送気するシステムである。
血液内科領域のアスペルギルスの論文によく出てくる。
Nocturnal temperature controlled laminar airflow for treating atopic asthma: a randomised controlled trial
Thorax 2012;67:215-221
目的:
夜間の気温調整ラミナエアフロー(TLA)による環境調整が
遷延性アトピー喘息患者のQOLを改善させるかどうか検証する。
デザイン・セッティング:
ランダム化二重盲検プラセボ対照化試験。
19のヨーロッパの喘息クリニックで施行。
患者:
312人の7-70歳のコントロール不適切なアトピー喘息患者。
アウトカム:
1年治療後における喘息QOL スコアの0.5点以上の改善比率
結果:
プライマリ効果解析において、デバイスは282人(90%)の患者の
ベッドルームに備え付けられた。TLA群ではプラセボ群に比べると
治療反応性が良かった(143 of 189, 76% vs 56 of 92, 61%)。
差は14.8% (95% CI 3.1 to 26.5, p=0.02)。
12歳以上の患者に限定しても同様の結果
(106 of 143, 74% vs 42 of 70, 60%)で、差は14.1%
であった(0.6 to 27.7, p=0.059)。呼気NOについても
差がみられた(−7.1 ppb, −13.6 to −0.7, p=0.03)。
TLA群ではプラセボに比べるとネコ特異的IgEの上昇が少なかった。

結論:
TLAによる吸入曝露抗原減少は、遷延性のアトピー喘息患者において
QOL、気道炎症、全身性アレルギーを改善させる。
TLAは、コントロール不適切な遷延性のアトピー喘息において
治療オプションになりうるかもしれない。
送気するシステムである。
血液内科領域のアスペルギルスの論文によく出てくる。
Nocturnal temperature controlled laminar airflow for treating atopic asthma: a randomised controlled trial
Thorax 2012;67:215-221
目的:
夜間の気温調整ラミナエアフロー(TLA)による環境調整が
遷延性アトピー喘息患者のQOLを改善させるかどうか検証する。
デザイン・セッティング:
ランダム化二重盲検プラセボ対照化試験。
19のヨーロッパの喘息クリニックで施行。
患者:
312人の7-70歳のコントロール不適切なアトピー喘息患者。
アウトカム:
1年治療後における喘息QOL スコアの0.5点以上の改善比率
結果:
プライマリ効果解析において、デバイスは282人(90%)の患者の
ベッドルームに備え付けられた。TLA群ではプラセボ群に比べると
治療反応性が良かった(143 of 189, 76% vs 56 of 92, 61%)。
差は14.8% (95% CI 3.1 to 26.5, p=0.02)。
12歳以上の患者に限定しても同様の結果
(106 of 143, 74% vs 42 of 70, 60%)で、差は14.1%
であった(0.6 to 27.7, p=0.059)。呼気NOについても
差がみられた(−7.1 ppb, −13.6 to −0.7, p=0.03)。
TLA群ではプラセボに比べるとネコ特異的IgEの上昇が少なかった。

結論:
TLAによる吸入曝露抗原減少は、遷延性のアトピー喘息患者において
QOL、気道炎症、全身性アレルギーを改善させる。
TLAは、コントロール不適切な遷延性のアトピー喘息において
治療オプションになりうるかもしれない。
by otowelt
| 2012-03-14 07:31
| 気管支喘息・COPD