医療従事者は多剤耐性菌伝播の最たるリスク因子
2012年 03月 20日
Morgan, Daniel J, et al.
Transfer of multidrug-resistant bacteria to healthcare workers’ gloves and gowns after patient contact increases with environmental contamination
Critical Care Medicine: April 2012 - Volume 40 - Issue 4 - p 1045–1051
目的:
医療従事者の衣服への多剤耐性菌の伝播における
環境のコンタミネーションの役割を評価する。
デザイン:プロスペクティブコホート試験
セッティング:6つのICU
目的:
医療従事者は、看護師、呼吸療法士、リハビリスタッフ、内科医
などを登録した。
結果:
585人中120人(20.5%)の医療従事者における手袋とガウンに
コンタミネーションが同定された。多剤耐性Acinetobacter baumannii
のコンタミネーションが最も多くみられ、167観察のうち55に認められた
(32.9%; 95%CI 25.8% to 40.0%)。次いで
多剤耐性緑膿菌15 of 86 (17.4%; 95% CI 9.4% to 25.4%)、
VRE 25 of 180 (13.9%, 95% CI 8.9, 18.9%)、
MRSA 21 of 152 (13.8%; 95% CI 8.3% to 19.2%)。
独立危険因子となっていたのは、環境培養陽性(OR 4.2; 95%CI 2.7–6.5)、
5分を超える在室(OR 2.0; 95% CI 1.2–3.4)、
身体診察 (OR 1.7; 95% CI 1.1–2.8)、
人工呼吸器への接触(OR 1.8; 95% CI, 1.1–2.8)であった。
パルスフィールドゲル電気泳動において91%の医療従事者からの
検出は環境および患者のものと関連していた。
結論:
医療従事者の予防的衣服における多剤耐性菌のコンタミネーションは
A. baumanniiが最も多かった。環境のコンタミネーションは
手袋やガウンを通じて容易に伝播され、これを減少させるべく
より厳格な感染予防をおこなうべきであろう。
Transfer of multidrug-resistant bacteria to healthcare workers’ gloves and gowns after patient contact increases with environmental contamination
Critical Care Medicine: April 2012 - Volume 40 - Issue 4 - p 1045–1051
目的:
医療従事者の衣服への多剤耐性菌の伝播における
環境のコンタミネーションの役割を評価する。
デザイン:プロスペクティブコホート試験
セッティング:6つのICU
目的:
医療従事者は、看護師、呼吸療法士、リハビリスタッフ、内科医
などを登録した。
結果:
585人中120人(20.5%)の医療従事者における手袋とガウンに
コンタミネーションが同定された。多剤耐性Acinetobacter baumannii
のコンタミネーションが最も多くみられ、167観察のうち55に認められた
(32.9%; 95%CI 25.8% to 40.0%)。次いで
多剤耐性緑膿菌15 of 86 (17.4%; 95% CI 9.4% to 25.4%)、
VRE 25 of 180 (13.9%, 95% CI 8.9, 18.9%)、
MRSA 21 of 152 (13.8%; 95% CI 8.3% to 19.2%)。
独立危険因子となっていたのは、環境培養陽性(OR 4.2; 95%CI 2.7–6.5)、
5分を超える在室(OR 2.0; 95% CI 1.2–3.4)、
身体診察 (OR 1.7; 95% CI 1.1–2.8)、
人工呼吸器への接触(OR 1.8; 95% CI, 1.1–2.8)であった。
パルスフィールドゲル電気泳動において91%の医療従事者からの
検出は環境および患者のものと関連していた。
結論:
医療従事者の予防的衣服における多剤耐性菌のコンタミネーションは
A. baumanniiが最も多かった。環境のコンタミネーションは
手袋やガウンを通じて容易に伝播され、これを減少させるべく
より厳格な感染予防をおこなうべきであろう。
by otowelt
| 2012-03-20 23:29
| 感染症全般