3型分泌システム外毒素は緑膿菌菌血症の予後不良因子
2012年 03月 21日
3型分泌毒素は、緑膿菌感染症における重症例において
重要な位置づけであることは言うまでもない。
El-Solh, Ali A, et al.
Clinical outcomes of type III Pseudomonas aeruginosa bacteremia
Critical Care Medicine: April 2012 - Volume 40 - Issue 4 - p 1157–1163
背景:
緑膿菌菌血症は、重症かつ致命的な死亡率の高い感染症である。
緑膿菌による病原性は、3型分泌システムが呼吸器において
急性的で侵襲的な感染に関与していると考えられているが、
3型分泌システムと緑膿菌菌血症との臨床的な関連性については
よくわかっていない。
目的:
緑膿菌の血流感染症における3型分泌システムと
30日死亡率との相関性を検証する。
デザイン:
レトロスペクティブに85例の緑膿菌菌血症を解析。
介入:
in vitroにおいて3型外毒素の分泌をアッセイでみた
(ExoU, ExoT, and ExoS)。ポリモルフィックDNA PCRジェノタイピング
を使用。感受性はKirby Bauer ディスク拡散テストで実施。
結果:
少なくとも3型分泌システムタンパクのうちの1つが85の分離株のうち37に
認められた(44%)。敗血症性ショックは3型分泌システム陽性のうち
43%にみられたが、陰性の場合では23%にしかみられなかった(p=.12)。
3型分泌陽性株では耐性傾向が強く、シプロフロキサシン(59%)、
ゲンタマイシン(38%)など。30日死亡率は有意に差がみられた(p=.02)。
3型分泌システム陽性の場合、初期30日に生存した患者では
ExoUフェノタイプをもつ緑膿菌株はみられなかった。
結論:
3型分泌システム外毒素がある緑膿菌菌血症では
抗菌薬感受性プロファイルにかかわらず臨床アウトカムが悪い。
重要な位置づけであることは言うまでもない。
El-Solh, Ali A, et al.
Clinical outcomes of type III Pseudomonas aeruginosa bacteremia
Critical Care Medicine: April 2012 - Volume 40 - Issue 4 - p 1157–1163
背景:
緑膿菌菌血症は、重症かつ致命的な死亡率の高い感染症である。
緑膿菌による病原性は、3型分泌システムが呼吸器において
急性的で侵襲的な感染に関与していると考えられているが、
3型分泌システムと緑膿菌菌血症との臨床的な関連性については
よくわかっていない。
目的:
緑膿菌の血流感染症における3型分泌システムと
30日死亡率との相関性を検証する。
デザイン:
レトロスペクティブに85例の緑膿菌菌血症を解析。
介入:
in vitroにおいて3型外毒素の分泌をアッセイでみた
(ExoU, ExoT, and ExoS)。ポリモルフィックDNA PCRジェノタイピング
を使用。感受性はKirby Bauer ディスク拡散テストで実施。
結果:
少なくとも3型分泌システムタンパクのうちの1つが85の分離株のうち37に
認められた(44%)。敗血症性ショックは3型分泌システム陽性のうち
43%にみられたが、陰性の場合では23%にしかみられなかった(p=.12)。
3型分泌陽性株では耐性傾向が強く、シプロフロキサシン(59%)、
ゲンタマイシン(38%)など。30日死亡率は有意に差がみられた(p=.02)。
3型分泌システム陽性の場合、初期30日に生存した患者では
ExoUフェノタイプをもつ緑膿菌株はみられなかった。
結論:
3型分泌システム外毒素がある緑膿菌菌血症では
抗菌薬感受性プロファイルにかかわらず臨床アウトカムが悪い。
by otowelt
| 2012-03-21 05:31
| 感染症全般