就学年齢児におけるBCGワクチンの有用性
2012年 03月 29日
Effectiveness and cost-effectiveness of first BCG vaccination against tuberculosis in school-age children without previous tuberculin test (BCG-REVAC trial): a cluster-randomised trial
The Lancet Infectious Diseases, Volume 12, Issue 4, Pages 300 - 306, April 2012
背景:
多くの発展途上国において定期ワクチン接種の一環として乳児に
BCGワクチンが接種されている。就学年齢児のワクチンは
低~中所得国では評価されてない。われわれは
就学年齢児のBCGワクチンの有効性について調べるため
クラスターランダム化試験(BCG REVAC)を施行した。
方法:
新生児にBCGワクチンを受けていないツベルクリンステータス不明の
就学年齢児(aged 7—14 years)のBCGワクチンの効果を解析。
(subpopulation of the BCG REVAC cluster-randomised trial)
1997年7月から2006年6月までブラジルSalvadorにおいて、
1999年1月から2007年12月までブラジルManausにおいて施行。
763人の児童がランダムにBCGワクチン群と非摂取群に割りつけられた。
プライマリアウトカムは結核発症率とした。症例は
ブラジル結核コントロールプログラムを介して登録された。
Salvadorにおいて1例の結核を予防するための費用効果についても検証。
結果:
385校20622人の小児をBCG接種群に、
365校18507人の小児をBCG非接種群にランダムに割り付けた。
粗発生率は、接種群10万人年あたり54.9(95% CI 45.3—66.7)で、
非接種群10万人あたり72.7(62.8—86.8)であった。
初回BCGワクチン接種のoverall有効性は25%(3-43%)であった。
Salvadorでは、ワクチン有効性は34%(8-53%)であり、結核1例の発症を
予防するためのワクチン接種者人数は381人の小児であり、
これは治療より安価であった。副作用は大きな問題なし。
(腋下リンパ節炎1人、BCGワクチン1cm以上の皮膚潰瘍1人)
結論:
過去のツベルクリンテストがない(不明の)就学年齢児における
BCGワクチン接種は結核発症頻度と結核コントロール費用を減少
させることができる。
The Lancet Infectious Diseases, Volume 12, Issue 4, Pages 300 - 306, April 2012
背景:
多くの発展途上国において定期ワクチン接種の一環として乳児に
BCGワクチンが接種されている。就学年齢児のワクチンは
低~中所得国では評価されてない。われわれは
就学年齢児のBCGワクチンの有効性について調べるため
クラスターランダム化試験(BCG REVAC)を施行した。
方法:
新生児にBCGワクチンを受けていないツベルクリンステータス不明の
就学年齢児(aged 7—14 years)のBCGワクチンの効果を解析。
(subpopulation of the BCG REVAC cluster-randomised trial)
1997年7月から2006年6月までブラジルSalvadorにおいて、
1999年1月から2007年12月までブラジルManausにおいて施行。
763人の児童がランダムにBCGワクチン群と非摂取群に割りつけられた。
プライマリアウトカムは結核発症率とした。症例は
ブラジル結核コントロールプログラムを介して登録された。
Salvadorにおいて1例の結核を予防するための費用効果についても検証。
結果:
385校20622人の小児をBCG接種群に、
365校18507人の小児をBCG非接種群にランダムに割り付けた。
粗発生率は、接種群10万人年あたり54.9(95% CI 45.3—66.7)で、
非接種群10万人あたり72.7(62.8—86.8)であった。
初回BCGワクチン接種のoverall有効性は25%(3-43%)であった。
Salvadorでは、ワクチン有効性は34%(8-53%)であり、結核1例の発症を
予防するためのワクチン接種者人数は381人の小児であり、
これは治療より安価であった。副作用は大きな問題なし。
(腋下リンパ節炎1人、BCGワクチン1cm以上の皮膚潰瘍1人)
結論:
過去のツベルクリンテストがない(不明の)就学年齢児における
BCGワクチン接種は結核発症頻度と結核コントロール費用を減少
させることができる。
by otowelt
| 2012-03-29 06:42
| 感染症全般