ICU集中治療医は24時間常駐がよいか、シフトワークがよいか
2012年 04月 03日
Allan Garland, et al.
Twenty-four–Hour Intensivist Presence
A Pilot Study of Effects on Intensive Care Unit Patients, Families, Doctors, and Nurses
Am. J. Respir. Crit. Care Med. April 1, 2012 vol. 185 no. 7 738-743
背景:
良好なアウトカムを得るために、24時間集中治療医がICUに常駐
することが望まれてきた。
目的:
24時間ICU集中治療医が常駐することの集中治療医、患者、家族、
看護師、施設スタッフに対する効果を検証する。
方法:
カナダにおける2つのICUで検証。
交叉パイロット試験で2つの集中治療医モデルを用いて合計32週間検討。
・標準勤務:1人の集中治療医が7日間自宅からのコールに対応する
・シフトワーク勤務:7日交替で働き、他の集中治療医が夜間ICUに待機する
24人の集中治療医(プライマリアウトカム:バーンアウト)、
119人の家族(プライマリアウトカム:満足度)、
74人の看護師(プライマリアウトカム:共同勤務・コミュニケーションの満足度)、
34人の施設スタッフ(プライマリアウトカム:自主性、supervision、学習機会)
が参加。501人の患者のアウトカムとして、死亡率、在院日数など。
結果:
シフトワーク勤務の集中治療医はバーンアウトが少なかった
(−6.9 points; P= 0.04)。補正院内死亡率(OR 1.22; P = 0.44)、
ICU在室日数(−6 h; P = 0.46),家族満足度(0.9 points; P = 0.79)
は両モデル間の差はみられなかった。シフトワーク勤務下において
看護師との間で役割分担上での衝突が多かった(9 points; P < 0.001)。
ゆえに夜間の施設スタッフは、自主性、supervisionが減少。
結論:
シフトワーク勤務は集中治療医にとってよりよいものであり、
受け入れやすいものである。患者や家族に対してネガティブな
アウトカムは明らかでないが、24時間常駐の集中治療医が
ICUケアにおいて与える影響についてはさらに調べる必要がある。
Twenty-four–Hour Intensivist Presence
A Pilot Study of Effects on Intensive Care Unit Patients, Families, Doctors, and Nurses
Am. J. Respir. Crit. Care Med. April 1, 2012 vol. 185 no. 7 738-743
背景:
良好なアウトカムを得るために、24時間集中治療医がICUに常駐
することが望まれてきた。
目的:
24時間ICU集中治療医が常駐することの集中治療医、患者、家族、
看護師、施設スタッフに対する効果を検証する。
方法:
カナダにおける2つのICUで検証。
交叉パイロット試験で2つの集中治療医モデルを用いて合計32週間検討。
・標準勤務:1人の集中治療医が7日間自宅からのコールに対応する
・シフトワーク勤務:7日交替で働き、他の集中治療医が夜間ICUに待機する
24人の集中治療医(プライマリアウトカム:バーンアウト)、
119人の家族(プライマリアウトカム:満足度)、
74人の看護師(プライマリアウトカム:共同勤務・コミュニケーションの満足度)、
34人の施設スタッフ(プライマリアウトカム:自主性、supervision、学習機会)
が参加。501人の患者のアウトカムとして、死亡率、在院日数など。
結果:
シフトワーク勤務の集中治療医はバーンアウトが少なかった
(−6.9 points; P= 0.04)。補正院内死亡率(OR 1.22; P = 0.44)、
ICU在室日数(−6 h; P = 0.46),家族満足度(0.9 points; P = 0.79)
は両モデル間の差はみられなかった。シフトワーク勤務下において
看護師との間で役割分担上での衝突が多かった(9 points; P < 0.001)。
ゆえに夜間の施設スタッフは、自主性、supervisionが減少。
結論:
シフトワーク勤務は集中治療医にとってよりよいものであり、
受け入れやすいものである。患者や家族に対してネガティブな
アウトカムは明らかでないが、24時間常駐の集中治療医が
ICUケアにおいて与える影響についてはさらに調べる必要がある。
by otowelt
| 2012-04-03 14:28
| 集中治療