ERCP後膵炎の発症予防にインドメタシン直腸内投与が有効
2012年 04月 13日
シンプルだが、大事なスタディ。
B. Joseph Elmunzer, et al.
A Randomized Trial of Rectal Indomethacin to Prevent Post-ERCP Pancreatitis
N Engl J Med 2012;366:1414-22.
背景:
NSAIDs:非ステロイド抗炎症薬の直腸内投与によって、
ERCP後膵炎の発生率が低下する可能性があるかもしれない。
方法:
多施設共同ランダム化プラセボ対照二重盲検臨床試験において
ERCP後膵炎リスクの高い患者を、ERCP後インドメタシン単回直腸投与群
とプラセボ投与群に割り付け。プライマリアウトカムはERCP後膵炎とした。
ERCP後膵炎は、
・新たな上部腹痛
・処置後24時間膵酵素の正常範囲上限の少なくとも3倍への上昇
・2泊以上の入院
と定義された。
また、高リスク患者については主要項目1つあるいは副次項目2つ以上を
満たすものと定義された。
主要項目
・臨床上Oddi括約筋の異常がある
・ERCP後膵炎の既往がある
・膵管括約筋切開術を施行された
・Precut sphincterotomy
・8回以上のCannulationを行った既往がある
・胆管のPneumatic dilatation
・Ampullectomy
副次項目
・過去2回以上の膵炎の既往がある
・3回以上の膵管造影(1回以上は膵尾部まで造影到達)
・Aciniまで造影
・ブラシによる膵管細胞採取
結果:
合計602人を登録し、82%において臨床的Oddi括約筋機能不全が疑われた。
ERCP後膵炎は、インドメタシン群295人中27人(9.2%)、
プラセボ群307人中52人(16.9%)に発生(P=0.005)。
中等症以上の膵炎は、インドメタシン群13人(4.4%)、
プラセボ群27人(8.8%)に発生(P=0.03)。
結論:
ERCP後膵炎の高リスク患者では、直腸内インドメタシン投与により
ERCP後膵炎の発生率を有意に低下させることができる。
B. Joseph Elmunzer, et al.
A Randomized Trial of Rectal Indomethacin to Prevent Post-ERCP Pancreatitis
N Engl J Med 2012;366:1414-22.
背景:
NSAIDs:非ステロイド抗炎症薬の直腸内投与によって、
ERCP後膵炎の発生率が低下する可能性があるかもしれない。
方法:
多施設共同ランダム化プラセボ対照二重盲検臨床試験において
ERCP後膵炎リスクの高い患者を、ERCP後インドメタシン単回直腸投与群
とプラセボ投与群に割り付け。プライマリアウトカムはERCP後膵炎とした。
ERCP後膵炎は、
・新たな上部腹痛
・処置後24時間膵酵素の正常範囲上限の少なくとも3倍への上昇
・2泊以上の入院
と定義された。
また、高リスク患者については主要項目1つあるいは副次項目2つ以上を
満たすものと定義された。
主要項目
・臨床上Oddi括約筋の異常がある
・ERCP後膵炎の既往がある
・膵管括約筋切開術を施行された
・Precut sphincterotomy
・8回以上のCannulationを行った既往がある
・胆管のPneumatic dilatation
・Ampullectomy
副次項目
・過去2回以上の膵炎の既往がある
・3回以上の膵管造影(1回以上は膵尾部まで造影到達)
・Aciniまで造影
・ブラシによる膵管細胞採取
結果:
合計602人を登録し、82%において臨床的Oddi括約筋機能不全が疑われた。
ERCP後膵炎は、インドメタシン群295人中27人(9.2%)、
プラセボ群307人中52人(16.9%)に発生(P=0.005)。
中等症以上の膵炎は、インドメタシン群13人(4.4%)、
プラセボ群27人(8.8%)に発生(P=0.03)。
結論:
ERCP後膵炎の高リスク患者では、直腸内インドメタシン投与により
ERCP後膵炎の発生率を有意に低下させることができる。
by otowelt
| 2012-04-13 06:46
| 内科一般