IPFにワーファリンは無効
2012年 05月 04日
IPFにおけるワーファリンのnegative study。
Imre Noth, et al.
A Placebo-Controlled Randomized Trial of Warfarin in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Am. J. Respir. Crit. Care Med. May 3, 2012,Published ahead of print
背景:
動物とヒトにおける研究では、肺線維症において
凝固カスケードの重要性が示唆されている。
目的:
進行性の特発性肺線維症(IPF)のコホートにおいて
ワーファリン治療が死亡率、入院、FVC減少を
改善させるかもしれないという仮説を立てた。
方法:
われわれは二重盲検プラセボ対照化試験において
ワーファリンをINR2.0-3.0にコントロールしてIPF患者に投与した。
患者は1:1にワーファリン群とプラセボ群に割り付けられ、48週間
フォローアップされた。INRはencrypted home point-of-care devices
を使用。プライマリアウトカムは、死亡までの期間、入院(非出血性非選択的)、
10%以上のFVC減少に基づく複合アウトカムとした。
結果:
ワーファリン群において死亡率の増加がみられた
(14 warfarin vs. 3 placebo deaths; p=0.005)。
145人が登録された時点で、試験中止が推奨された
(72 warfarin, 73 placebo)。平均フォローアップは28週であった。
結論:
進行性のIPFにおいてワーファリンに有効性はみられなかった。
ワーファリン治療をおこなうことで、抗凝固を要しないようなIPF患者では
死亡率を上昇させる可能性がある。
Imre Noth, et al.
A Placebo-Controlled Randomized Trial of Warfarin in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Am. J. Respir. Crit. Care Med. May 3, 2012,Published ahead of print
背景:
動物とヒトにおける研究では、肺線維症において
凝固カスケードの重要性が示唆されている。
目的:
進行性の特発性肺線維症(IPF)のコホートにおいて
ワーファリン治療が死亡率、入院、FVC減少を
改善させるかもしれないという仮説を立てた。
方法:
われわれは二重盲検プラセボ対照化試験において
ワーファリンをINR2.0-3.0にコントロールしてIPF患者に投与した。
患者は1:1にワーファリン群とプラセボ群に割り付けられ、48週間
フォローアップされた。INRはencrypted home point-of-care devices
を使用。プライマリアウトカムは、死亡までの期間、入院(非出血性非選択的)、
10%以上のFVC減少に基づく複合アウトカムとした。
結果:
ワーファリン群において死亡率の増加がみられた
(14 warfarin vs. 3 placebo deaths; p=0.005)。
145人が登録された時点で、試験中止が推奨された
(72 warfarin, 73 placebo)。平均フォローアップは28週であった。
結論:
進行性のIPFにおいてワーファリンに有効性はみられなかった。
ワーファリン治療をおこなうことで、抗凝固を要しないようなIPF患者では
死亡率を上昇させる可能性がある。
by otowelt
| 2012-05-04 19:33
| びまん性肺疾患