
L.A. Reineck, et al.
Bias In Quality Measurement Resulting From In-Hospital Mortality As An ICU Quality Measure
ATS 2012, Session B15, May 21, Abstract 30009
背景:
The National Quality Forumは、近年ICU患者におけるアウトカム指標として院内死亡を是認した。しかしながら、急性期ケア施設を退院した後は院内死亡率アセスメントに影響が出てしまう。というのも、ケアの質うんぬんよりも退院パターンによって左右されてしまう可能性があるからである(入院治療のアウトカムをはかる上では妥当ではない可能性がある)。
方法:
2008年the Pennsylvania Health Care Cost Containment Council (PHC4) のICU退院記録をもとにして、われわれはレトロスペクティブコホート試験を計画した。われわれは非一般急性ケア病院やICU50床未満の病院については除外した。標準化病院特異的リスク調整院内死亡率、同30日死亡率について疾患重症度を調整したヒエラルキー回帰モデルによって計算した。われわれは”退院バイアス”を30日死亡率から院内死亡率を減じたものと定義した。線形回帰により退院バイアスと病院特性とを比較した。
結果:
最終的に34932人の患者が128の病院で解析された。平均リスク調整病院特異的院内死亡率と同30日死亡率はそれぞれ10.4+1.2%、13.2+1.6%であった。平均病院特異的退院バイアスは2.8+1.2% (i.e. the average hospital's risk-adjusted mortality improved by 2.8% due to discharge bias)であり、その幅は-1.4% から6.2%であった。
総じて、退院バイアスは小さい病院や非教育病院において高い傾向がみられた。