クリスマスBMJを彷彿させる、突っ込みどころ満載の論文です。ランダム化試験って。
Franz H. Messerli.
Chocolate Consumption, Cognitive Function, and Nobel Laureates
N Engl J Med 2012; 367:1562-1564
背景:
チョコレートの摂取は認知機能の改善をもたらすとされているが、この摂取がノーベル賞受賞とどう関連しているのか、私は疑問に思った。
方法:
合計22ヶ国の1000万人当たりのノーベル賞受賞者の数をWikipedia(http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_Nobel_laureates_per_capita)で調べた(List of countries by Nobel laureates per capita)。
国別の1人当たりのチョコレート摂取量は、スイスChocosuisse、ドイツTheobroma-cacao、ヨーロッパチョコレート・ビスケット・菓子工業協会Caobiscoをインターネットで調べて、一番新しいデータを採用した。
結果:
1人当たりのチョコレートの摂取量と、1000万人当たりのノーベル賞受賞者の数の間には、有意な線形相関がみられた(r = 0.791, P<0.0001)。外れ値のスウェーデン以外では、r=0.862であった(スウェーデンは、チョコレート摂取量から予測されるノーベル賞受賞者数の2倍程度の受賞者がいるため)。スイスにおいて、1人当たりのチョコレート摂取量および1000万人当たりのノーベル賞受賞者の数が双方とも最も高いものとなった。
1人当たり年間0.4kgのチョコレートを余分に摂取することで、国別ノーベル賞受賞者が1人増えると推測される。アメリカの場合、全米チョコレート総摂取量が年間1億2500万kg増加することで、ノーベル賞受賞者が1人増える。
考察:
スウェーデンが外れ値となった理由として、ノーベル賞委員会が選考の際にスウェーデンを選ぶバイアスがかかっている理由が考えられる。また、スウェーデン国民のチョコレート感受性が高いこと(sensitive to chocolate)などが考えられる。
結論:
チョコレートの摂取がノーベル賞受賞に必要なベースとなっている可能性がある。プロスペクティブランダム化試験が望まれる。
Franz H. Messerli.
Chocolate Consumption, Cognitive Function, and Nobel Laureates
N Engl J Med 2012; 367:1562-1564
背景:
チョコレートの摂取は認知機能の改善をもたらすとされているが、この摂取がノーベル賞受賞とどう関連しているのか、私は疑問に思った。
方法:
合計22ヶ国の1000万人当たりのノーベル賞受賞者の数をWikipedia(http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_Nobel_laureates_per_capita)で調べた(List of countries by Nobel laureates per capita)。
国別の1人当たりのチョコレート摂取量は、スイスChocosuisse、ドイツTheobroma-cacao、ヨーロッパチョコレート・ビスケット・菓子工業協会Caobiscoをインターネットで調べて、一番新しいデータを採用した。
結果:
1人当たりのチョコレートの摂取量と、1000万人当たりのノーベル賞受賞者の数の間には、有意な線形相関がみられた(r = 0.791, P<0.0001)。外れ値のスウェーデン以外では、r=0.862であった(スウェーデンは、チョコレート摂取量から予測されるノーベル賞受賞者数の2倍程度の受賞者がいるため)。スイスにおいて、1人当たりのチョコレート摂取量および1000万人当たりのノーベル賞受賞者の数が双方とも最も高いものとなった。

考察:
スウェーデンが外れ値となった理由として、ノーベル賞委員会が選考の際にスウェーデンを選ぶバイアスがかかっている理由が考えられる。また、スウェーデン国民のチョコレート感受性が高いこと(sensitive to chocolate)などが考えられる。
結論:
チョコレートの摂取がノーベル賞受賞に必要なベースとなっている可能性がある。プロスペクティブランダム化試験が望まれる。