インダカテロールはチオトロピウムなどの長時間作用型β2刺激薬の代替になりうる
2012年 11月 12日
インダカテロールは有効な薬剤でしょうが、その量と安全性が不透明であり課題は多いです。CHESTからのシステマティックレビューです。
Gustavo J., et al.
Comparison of Indacaterol With Tiotropium or Twice-Daily Long-Acting β-Agonists for Stable COPD: A Systematic Review
CHEST. 2012;142(5):1104-1110
背景:
気管支拡張薬は、COPD患者における根幹治療である。インダカテロールの吸入は、プラセボと比較して臨床的に大きな改善がみられたという報告がある。
方法:
インダカテロールの安全性と効果を調べるため、チオトロピウムあるいは1日2回の長時間作用型β2刺激薬を中等症から重度のCOPD患者に対して使用した試験と比較し、システマティックレビューをおこなった。ランダム化比較試験が過去の出版・未出版の文献から抽出された。
結果:
5試験(5920人の患者)が同定された。チオトロピウムと比較して、インダカテロールは有意に呼吸困難感の際のレスキュー投薬の使用が減少した(臨床的に意義のある最小変化量(minimal clinical important difference, MCID)であるtransitional dyspnea index [TDI]達成43%増加: NNT = 10)。加えて、健康ステータスMCIDはチオトロピウムよりインダカテロールの方が達成度が高かった(OR = 1.43; 95% CI, 1.22–1.68; P = .00001; NNT= 10)。治療終了時一秒量は、インダカテロールの方が1日2回の長時間作用型β2刺激薬よりも有意に改善(80 mL, P = .00001)。同様に、インダカテロールは1日2回の長時間作用型β2刺激薬と比較して有意に呼吸困難(MCID in TDI, P = .008)、健康ステータス(MCID in SGRQ, P = .04)を改善。 インダカテロールは、安全性、忍容性ともに比較群と同等であった。
結論:
インダカテロールは、健康ステータス、呼吸困難感、呼吸機能検査の観点からチオトロピウムあるいは1日2回の長時間作用型β2刺激薬と同等の有効性がある。
Gustavo J., et al.
Comparison of Indacaterol With Tiotropium or Twice-Daily Long-Acting β-Agonists for Stable COPD: A Systematic Review
CHEST. 2012;142(5):1104-1110
背景:
気管支拡張薬は、COPD患者における根幹治療である。インダカテロールの吸入は、プラセボと比較して臨床的に大きな改善がみられたという報告がある。
方法:
インダカテロールの安全性と効果を調べるため、チオトロピウムあるいは1日2回の長時間作用型β2刺激薬を中等症から重度のCOPD患者に対して使用した試験と比較し、システマティックレビューをおこなった。ランダム化比較試験が過去の出版・未出版の文献から抽出された。
結果:
5試験(5920人の患者)が同定された。チオトロピウムと比較して、インダカテロールは有意に呼吸困難感の際のレスキュー投薬の使用が減少した(臨床的に意義のある最小変化量(minimal clinical important difference, MCID)であるtransitional dyspnea index [TDI]達成43%増加: NNT = 10)。加えて、健康ステータスMCIDはチオトロピウムよりインダカテロールの方が達成度が高かった(OR = 1.43; 95% CI, 1.22–1.68; P = .00001; NNT= 10)。治療終了時一秒量は、インダカテロールの方が1日2回の長時間作用型β2刺激薬よりも有意に改善(80 mL, P = .00001)。同様に、インダカテロールは1日2回の長時間作用型β2刺激薬と比較して有意に呼吸困難(MCID in TDI, P = .008)、健康ステータス(MCID in SGRQ, P = .04)を改善。 インダカテロールは、安全性、忍容性ともに比較群と同等であった。
結論:
インダカテロールは、健康ステータス、呼吸困難感、呼吸機能検査の観点からチオトロピウムあるいは1日2回の長時間作用型β2刺激薬と同等の有効性がある。
by otowelt
| 2012-11-12 11:04
| 気管支喘息・COPD