気管支喘息に対するトラロキヌマブは呼吸機能を改善させる
2013年 02月 04日
プラセボの効果は意外に大きなものなのだと思いました。
Edward Piper, et al.
A phase II placebo-controlled study of tralokinumab in moderate-to-severe asthma
ERJ February 1, 2013 vol. 41 no. 2 330-338
背景:
インターロイキン13は気管支喘息発症や遷延化に極めて重要な役割を果たしていると考えられている。このスタディでは、中等度~重症のコントロールが不良な成人の気管支喘息に対してヒトインターロイキン13中和IgG4モノクローナル抗体であるトラロキヌマブ(tralokinumab)の効果を検証する。
方法:
194人が2週間ごとのトラロキヌマブ150mg、300mg、600mgを皮下注射される群あるいはプラセボを皮下注射される群にランダムに割り付けられた。プライマリエンドポイントは、治療13週後のベースラインからの平均ACQ(Asthma Control Questionnaire)-6スコアの変化とした(通常スコア0.5の改善を治療効果として有意と考える:Respir Med 2006; 100: 616–621.)。セカンダリエンドポイントは、気管支拡張薬吸入前の呼吸機能、レスキューのβ2刺激薬の使用、および安全性とした。
結果:
13週後のベースラインからのACQ-6の変化は、トラロキヌマブ-0.76±1.04、プラセボ-0.61±0.90であった(p=0.375)。ベースラインからの一秒量の変化は、それぞれ0.21±0.38 L、0.06±0.48 Lであった(p=0.072)。この呼吸機能の変化は、用量依存性に観察された。
β2刺激薬(1日当たりの吸入回数)はトラロキヌマブ群の方が有意に少なかった(-0.68±1.45 vs -0.10±1.49、p=0.020)。
トラロキヌマブの最終投与から12週間後も一秒量に対する治療効果は継続していた。
安全性プロファイルには問題なく、トラロキヌマブによる重篤な有害事象は報告されなかった。
結果:
成人の中等度~重症のコントロールが不良な気管支喘息に対して、トラロキヌマブはACQ-6スコアの改善がみられなかったものの、呼吸機能に対して治療効果が観察された。
Edward Piper, et al.
A phase II placebo-controlled study of tralokinumab in moderate-to-severe asthma
ERJ February 1, 2013 vol. 41 no. 2 330-338
背景:
インターロイキン13は気管支喘息発症や遷延化に極めて重要な役割を果たしていると考えられている。このスタディでは、中等度~重症のコントロールが不良な成人の気管支喘息に対してヒトインターロイキン13中和IgG4モノクローナル抗体であるトラロキヌマブ(tralokinumab)の効果を検証する。
方法:
194人が2週間ごとのトラロキヌマブ150mg、300mg、600mgを皮下注射される群あるいはプラセボを皮下注射される群にランダムに割り付けられた。プライマリエンドポイントは、治療13週後のベースラインからの平均ACQ(Asthma Control Questionnaire)-6スコアの変化とした(通常スコア0.5の改善を治療効果として有意と考える:Respir Med 2006; 100: 616–621.)。セカンダリエンドポイントは、気管支拡張薬吸入前の呼吸機能、レスキューのβ2刺激薬の使用、および安全性とした。
結果:
13週後のベースラインからのACQ-6の変化は、トラロキヌマブ-0.76±1.04、プラセボ-0.61±0.90であった(p=0.375)。ベースラインからの一秒量の変化は、それぞれ0.21±0.38 L、0.06±0.48 Lであった(p=0.072)。この呼吸機能の変化は、用量依存性に観察された。
β2刺激薬(1日当たりの吸入回数)はトラロキヌマブ群の方が有意に少なかった(-0.68±1.45 vs -0.10±1.49、p=0.020)。
トラロキヌマブの最終投与から12週間後も一秒量に対する治療効果は継続していた。
安全性プロファイルには問題なく、トラロキヌマブによる重篤な有害事象は報告されなかった。
結果:
成人の中等度~重症のコントロールが不良な気管支喘息に対して、トラロキヌマブはACQ-6スコアの改善がみられなかったものの、呼吸機能に対して治療効果が観察された。
by otowelt
| 2013-02-04 00:47
| 気管支喘息・COPD