特発性肺動脈性肺高血圧の患者の18%で縦隔リンパ節腫大がみられる
2013年 02月 08日
Teng Moua, et al.
Frequency of Mediastinal Lymphadenopathy in Patients With Idiopathic Pulmonary Arterial Hypertension
CHEST. 2013;143(2):344-348.
背景:
このスタディの目的は、特発性肺動脈性肺高血圧(IPAH)の患者における縦隔リンパ節腫大の頻度を調べ、臨床的特徴との相関性を記述するものである。
方法:
われわれは右心カテーテルおよび胸部CT検査をそれぞれ3ヶ月以内におこなわれたIPAH患者をレトロスペクティブにレビューした。患者は単一の三次医療施設の症例とした。CT検査で縦隔リンパ節腫大の有無が調べられ、リンパ節の大きさ、位置、右房圧、平均肺動脈圧、胸水の有無、心嚢水の有無と相関があるかどうか検証された。
結果:
登録されたのは85人の患者で、平均年齢は48±17.3歳、70人(82%)が女性だった。15人(18%)に胸部CT検査で縦隔リンパ節腫大がみられた。最も大きなリンパ節の平均短軸径は13.6mm(range, 11-20 mm)であった。腫大リンパ節は、下部傍気管支リンパ節および気管分岐部リンパ節に多くみられた。縦隔リンパ節腫大と年齢、性別、右房圧、平均肺動脈圧に関連性はなかった。縦隔リンパ節腫大は胸水の存在に関連していたが(P < .02)、心嚢水とは関連していなかった。リンパ節腫大がみられた患者の平均左室駆出率は63%(range, 45%-76%)であった。
結論:
肺動脈性肺高血圧症の患者で、他に原因の見当たらない縦隔リンパ節腫大はおよそ5人に1人観察された。またこのリンパ節腫大は胸水との関連性があったが、平均肺動脈圧や右房圧、左室駆出能とは関連性していなかった。
Frequency of Mediastinal Lymphadenopathy in Patients With Idiopathic Pulmonary Arterial Hypertension
CHEST. 2013;143(2):344-348.
背景:
このスタディの目的は、特発性肺動脈性肺高血圧(IPAH)の患者における縦隔リンパ節腫大の頻度を調べ、臨床的特徴との相関性を記述するものである。
方法:
われわれは右心カテーテルおよび胸部CT検査をそれぞれ3ヶ月以内におこなわれたIPAH患者をレトロスペクティブにレビューした。患者は単一の三次医療施設の症例とした。CT検査で縦隔リンパ節腫大の有無が調べられ、リンパ節の大きさ、位置、右房圧、平均肺動脈圧、胸水の有無、心嚢水の有無と相関があるかどうか検証された。
結果:
登録されたのは85人の患者で、平均年齢は48±17.3歳、70人(82%)が女性だった。15人(18%)に胸部CT検査で縦隔リンパ節腫大がみられた。最も大きなリンパ節の平均短軸径は13.6mm(range, 11-20 mm)であった。腫大リンパ節は、下部傍気管支リンパ節および気管分岐部リンパ節に多くみられた。縦隔リンパ節腫大と年齢、性別、右房圧、平均肺動脈圧に関連性はなかった。縦隔リンパ節腫大は胸水の存在に関連していたが(P < .02)、心嚢水とは関連していなかった。リンパ節腫大がみられた患者の平均左室駆出率は63%(range, 45%-76%)であった。
結論:
肺動脈性肺高血圧症の患者で、他に原因の見当たらない縦隔リンパ節腫大はおよそ5人に1人観察された。またこのリンパ節腫大は胸水との関連性があったが、平均肺動脈圧や右房圧、左室駆出能とは関連性していなかった。
by otowelt
| 2013-02-08 00:41
| 呼吸器その他