
Travis WD, et al. International Association for the Study of Lung Cancer/American Thoracic Society/European Respiratory Society International Multidisciplinary Classification of Lung Adenocarcinoma. J Thorac Oncol. 2011 Feb;6(2):244-85.
以下、GGNのフォローアップについての興味深い報告です。
Kobayashi, Yoshihisa, et al.
How Long Should Small Lung Lesions of Ground-Glass Opacity be Followed?
Journal of Thoracic Oncology: March 2013 - Volume 8 - Issue 3 - p 309-314
背景:
肺のスリガラス結節影:ground-glass nodulesにはよく出会う。このスタディの目的は結節影の自然経過とどのようにしてフォローアップをしたらよいかを提示するものである。
方法:
われわれはレトロスペクティブに以下の基準を満たす肺結節影を調べた。すなわち、
(1)3cm以下の腫瘍
(2)スリガラス影の割合が50%以上
(3)無治療で6ヶ月以上経過を観察したもの
1999年から2012年の間に61人の患者・108の肺結節影がこの基準を満たした。われわれはCTで再評価をおこない、そのサイズの変化を解析した。
結果:
108病変のうち1cm以下の腫瘍は69病変あり、1.1cm~2cmは34病変、2.1cm~3cmは5病変同定された。solid lesionsを含む割合は、0%が82病変、1~25%が19病変、26~50%が7病変だった。
観察期間中央値は4.2年であり、108病変のうち29病変(27%)はサイズが増大したが、70病変はサイズが変化しなかった(±1 mm)。サイズの変化は中央値で7 mm (2–32 mm)だった。
増大した29病変はすべて3年以内に増大が見られ始めた。その内訳は、1年以内が13病変、1.1~2年が12病変、2.1~3年が4病変だった。

結論:
肺スリガラス結節影はサイズが変化しないものもあれば、ゆるやかに増大するものもある。この増大は初期3年以内に明確にみられるため、少なくとも3年間のフォローアップが必要であると考えられる。