毎日見ているウェブサイトの内科開業医のお勉強日記(http://kaigyoi.blogspot.jp/)から情報を知りました。
結核診療をされている人は聞いたことがあると思いますが、リファペンチンは半減期が長いリファマイシンで、標準化レジメンに有望と考えられています。ただ、月ごとの内服回数が減ることがコンプライアンスの上昇につながるものではないようにも思います。将来的に内服回数が激減して結核をコントロールできる時代がくればいいですね。
Amina Jindani, et al.
A Multicentre Randomized Clinical Trial to Evaluate High-dose Rifapentine with a Quinolone for Treatment of Pulmonary TB: The RIFAQUIN Trial
The Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections 2013, Paper #147LB
背景:
RIFAQUIN試験は、モキシフロキサシンとリファペンチンを使用した場合の標準結核化学療法に非劣性かどうかを検証したランダム化比較試験である。
方法:
新規の塗抹陽性である肺結核患者がランダムに
・2HREZ+4HRの標準治療群
・2MREZ+2M2P2(Mはモキシフロキサシン、Pはリファペンチン[900mg])
・2MREZ+4M1P1(リファペンチンは1200mg)
に割り付けられた(初期の時点ではリファンピシンを使用している点に注意)。数字は週ごとの内服回数を示している。すなわち、2M2P2は、2ヶ月のレジメンで週2回のモキシフロキサシンとリファペンチンを内服するという意味である。
抗レトロウイルス治療を受けていないHIV陽性患者はCD4数が150/mm3の場合登録可能とした。フォローアップは最大18ヶ月までおこなった。
プライマリ効果アウトカムは18ヶ月後の治療失敗(再発)とした。プライマリ安全アウトカムはgrade3-4の治療による有害事象とした。本試験はITT解析およびper protocol解析による非劣性を証明する目的でおこなわれた。
結果:
2008年8月から2011年8月までの間、827人の患者が南アフリカ(464人)、ジンバブエ(292人)、ボツワナ(56人)、ザンビア(15人)で登録された。
233人(28%)はHIV陽性であり、CD4陽性細胞数の中央値は312/mm3であった。509人(62%)が男性で体重の中央値は53kgであった。初期治療レジメンに耐性の肺結核でった39人(5%)の患者は解析から除外された。
4ヶ月レジメン群と標準治療群のプライマリ効果アウトカムの差はITT解析で11.9% (95%信頼区間3.7%~20.0%)、per protocol解析で13.2% (95%信頼区間 6.4%~20.0%)であった。同様に6ヶ月レジメン群と標準治療群の差は、ITT解析で-2.0% (95%信頼区間 -8.9%~4.9%)、per protocol解析で-1.5% (95%信頼区間 -5.7%~2.8%)であった。39人で46のgrade 3-4有害事象が報告された(13人が標準治療群、11人および15人が本試験レジメン群)。
治療中にリファペンチンはモキシフロキサシンのクリアランスを8%増加させたが、モキシフロキサシン投与そのものには影響を与えなかった。
結論:
6ヶ月レジメン:2MREZ/4M1P1は標準治療に非劣性であった。また4ヶ月レジメン:2MREZ/2M2P2は標準治療に優越性が観察された。
結核診療をされている人は聞いたことがあると思いますが、リファペンチンは半減期が長いリファマイシンで、標準化レジメンに有望と考えられています。ただ、月ごとの内服回数が減ることがコンプライアンスの上昇につながるものではないようにも思います。将来的に内服回数が激減して結核をコントロールできる時代がくればいいですね。
Amina Jindani, et al.
A Multicentre Randomized Clinical Trial to Evaluate High-dose Rifapentine with a Quinolone for Treatment of Pulmonary TB: The RIFAQUIN Trial
The Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections 2013, Paper #147LB
背景:
RIFAQUIN試験は、モキシフロキサシンとリファペンチンを使用した場合の標準結核化学療法に非劣性かどうかを検証したランダム化比較試験である。
方法:
新規の塗抹陽性である肺結核患者がランダムに
・2HREZ+4HRの標準治療群
・2MREZ+2M2P2(Mはモキシフロキサシン、Pはリファペンチン[900mg])
・2MREZ+4M1P1(リファペンチンは1200mg)
に割り付けられた(初期の時点ではリファンピシンを使用している点に注意)。数字は週ごとの内服回数を示している。すなわち、2M2P2は、2ヶ月のレジメンで週2回のモキシフロキサシンとリファペンチンを内服するという意味である。
抗レトロウイルス治療を受けていないHIV陽性患者はCD4数が150/mm3の場合登録可能とした。フォローアップは最大18ヶ月までおこなった。
プライマリ効果アウトカムは18ヶ月後の治療失敗(再発)とした。プライマリ安全アウトカムはgrade3-4の治療による有害事象とした。本試験はITT解析およびper protocol解析による非劣性を証明する目的でおこなわれた。
結果:
2008年8月から2011年8月までの間、827人の患者が南アフリカ(464人)、ジンバブエ(292人)、ボツワナ(56人)、ザンビア(15人)で登録された。

233人(28%)はHIV陽性であり、CD4陽性細胞数の中央値は312/mm3であった。509人(62%)が男性で体重の中央値は53kgであった。初期治療レジメンに耐性の肺結核でった39人(5%)の患者は解析から除外された。
4ヶ月レジメン群と標準治療群のプライマリ効果アウトカムの差はITT解析で11.9% (95%信頼区間3.7%~20.0%)、per protocol解析で13.2% (95%信頼区間 6.4%~20.0%)であった。同様に6ヶ月レジメン群と標準治療群の差は、ITT解析で-2.0% (95%信頼区間 -8.9%~4.9%)、per protocol解析で-1.5% (95%信頼区間 -5.7%~2.8%)であった。39人で46のgrade 3-4有害事象が報告された(13人が標準治療群、11人および15人が本試験レジメン群)。
治療中にリファペンチンはモキシフロキサシンのクリアランスを8%増加させたが、モキシフロキサシン投与そのものには影響を与えなかった。
結論:
6ヶ月レジメン:2MREZ/4M1P1は標準治療に非劣性であった。また4ヶ月レジメン:2MREZ/2M2P2は標準治療に優越性が観察された。