Ziehl-Neelsen染色の考案者2:Friedrich Carl Adolf Neelsen
2013年 05月 08日

1883年に結核菌の論文の中で、自身がかねてから個人的に使用していた染色法について記載しています。これが21世紀にまでZiehl-Neelsen染色として名を残すことになるとは、彼も思いもしなかったことでしょう。
Neelsenはもともと細菌学にそこまで精通していたわけではなく、どちらかといえば解剖学に長けていたそうです。年間700以上の解剖をおこなった時期もありました。
晩年(といってもまだ30代でしたが)は当時病理の世界では有名だったドレスデン工科大学で医学チーフとして働きました。
1894年、妻と3歳の息子を残して40歳という若さでその生涯をドレスデンで終えたとされています。奇しくもその原因は、結核であったと言われています。1898年の44歳が没年であるという報告もありますが、インターネット上でも記載が分かれており、正確な没年の明記は避けます。
なお、教科書に「ニールセン」と書いてあることもあるのですが、Neelsenの発音は「ニールセン」ではなく、「ネルゼン」あるいは「ネールゼン」が正しい発音です。
<偉人たち>
・Ziehl-Neelsen染色の考案者2:Friedrich Carl Adolf Neelsen
・Ziehl-Neelsen染色の考案者1:Franz Ziehl
・Boerhaave症候群の提唱者:Herman Boerhaave
・Pancoast腫瘍の提唱者:Henry Pancoast
・Clara細胞の発見者:Max Clara
・サコマノ法の考案者:Geno Saccomanno
・Mendelson症候群の提唱者:Curtis Lester Mendelson
・Hoover徴候の提唱者:Charles Franklin Hoover
・Gram染色の発見者:Hans Christian Joachim Gram
・Biot呼吸の提唱者:Camille Biot
<音楽と医学>
・プロコフィエフの死因は脳出血
・ガーシュウィンは多形膠芽腫だった?
・バッハの失明の原因は医療ミス?
・チャイコフスキーの死因はコレラか自殺か?
・モーツァルトの死因は毒殺だったのか?
・ラフマニノフはMarfan症候群ではなかったのかもしれない
・ショパンの死因は結核ではなかったかもしれない
・ベートーヴェンの難聴と肝硬変の原因はワインの飲みすぎによる鉛中毒
by otowelt
| 2013-05-08 00:24
| コラム:医学と偉人