ATS2013:CTガイド下生検による気胸に対する対側吸引法
2013年 05月 20日

O.I. Talkar, et al.
Opposite Side Aspiration In Resistant Pneumothorax After CT-Guided Lung Biopsy- Complementary Role After Simple Needle Aspiration
ATS 2013, May 19,Thematic Poster Session
概要:
気胸はCTガイド下肺生検の最もよくみられる合併症であり、12~53%に発症すると報告されている。そのうち、胸腔ドレーンを留置する頻度は1~15%とされている。そして、CTガイド下生検時の気胸に対する用手的吸引による方法についてはまとまった報告はない。
単純吸引が失敗した患者において、CTガイド下生検を受けた部位を上にして気胸腔を吸引され、CTガイド下生検体位・部位と逆側に行うこの方法を対側吸引法:Opposite Side Aspiration(OSA)と命名した。
登録患者は71人の連続した生検患者であり、合計73回の検体が採取された。45人が男性で26人が女性、平均年齢は67.8歳だった。2人が複数回の生検を受けた。病変の平均サイズは38mmであった。無症状の気胸患者、わずかな気胸患者において単純吸引を施行した。OSAは単純吸引がうまくいかなかった場合に用いられた。結果的に単純吸引が失敗した38%の患者でOSAが用いられた。単純吸引がうまくいかなかった患者のうち、OSAは29%で成功した。
胸腔ドレーンの留置や院内死亡リスクを減らすために、単純吸引を補填する意味でもOSAは有用な方法であると考えられる。
by otowelt
| 2013-05-20 08:22
| 呼吸器その他