ATS2013:テロメア長が短いと特発性肺線維症の生存期間が短縮
2013年 05月 22日

J.S. Lee, et al.
Telomere Length And Survival In Idiopathic Pulmonary Fibrosis
ATS 2013,May 22, Mini Symposium
概要:
特発性肺線維症(IPF)においてテロメア長が短いことが報告されており、肺胞上皮のアポトーシスを予測する上で病態生理学的に寄与するかもしれない。そのため、テロメア長とIPFの生存に関して検証をおこなった。末梢血のテロメア長を59人のIPF患者から採取し、定量的PCRを用いてテロメアと単一コピー遺伝子の比(T/S 比)を調べた。その結果、T/S比の中央値は1.04で、呼吸機能との関連性は見出せなかった。45人のHRCT所見が得られたサブグループでは、テロメア長の短さは有意にHRCTでの線維化と関連していた(p=0.06)。またテロメア長は、非補正Cox解析において無移植生存期間の改善と関連していた(ハザード比 0.19, 95%信頼区間003~1.29, p=0.09)。年齢、性別、努力性肺活量(%予測値)、DLCO(%予測値)で補正すると、テロメア長は無移植生存期間の独立予測因子であった(ハザード比0.10, 95%信頼区間 0.01~0.95, p=0.045)。
by otowelt
| 2013-05-22 23:16
| びまん性肺疾患