ATS2013:ショウガが気管支喘息に効く!?
2013年 05月 23日


ショウガと気管支喘息の緩和の関係については過去にもいくつか報告されています。
・Kuo PL, et al. Ginger suppresses phthalate ester-induced airway remodeling. J Agric Food Chem. 2011 Apr 13;59(7):3429-38.
・Ahui ML, et al. Ginger prevents Th2-mediated immune responses in a mouse model of airway inflammation. Int Immunopharmacol. 2008 Dec 10;8(12):1626-32.
ただし、検索した限りではいまだヒトに対する臨床試験で効果があったという報告はありません。
E.A. Townsend, et al.
Active Constituents Of Ginger Potentiate β-Agonist-Induced Relaxation Of Airway Smooth Muscle
ATS 2013, May 19, Poster Discussion Session
概要:
アセチルコリン誘発性気道収縮が導入されたヒト、モルモットの気道平滑筋細胞が、イソプロテレノール、6-ジンゲロール、8-ジンゲロール、6-ショウガオールによって弛緩するかどうか調べた試験を報告する。イソプロテレノールの添加により、用量依存性に気道平滑筋細胞収縮は抑制されたが、6-ジンゲロール、8-ジンゲロール、6-ショウガオールを添加した場合にその効果が高くなった。6-ショウガオールの添加効果が最も大きかった。8-ジンゲロール、6-ジンゲロール、6-ショウガオールは、コントロールの0.2%DMSOと比較して強くPDEを阻害することがわかった(P<0.01)。この結果は、ショウガの天然成分がPDE4やPLCβの活性化を阻害し、cAMPを活性化することで、β遮断薬の気道平滑筋の弛緩作用を増強することを示唆するものである。気管支喘息治療にショウガを加えることで症状が改善する可能性があると考えられた。
by otowelt
| 2013-05-23 08:58
| 気管支喘息・COPD