新生児を飛行機に乗せた場合、酸素飽和度最低値は中央値で87%
2013年 07月 23日

小児では2500mを超える場所で睡眠をとらないよう方がよいとされています。なお、機内の気圧は高度2000m程度と同じになるように与圧されています。
Mansi Khanna, et al.
Evaluating hypoxia during air travel in healthy infants
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2013-203905
背景:
航空機内では、低出生体重時ではSpO2の低下を招くことが知られている。酸素補充の必要性を考慮する上で、低酸素試験:hypoxia challenge test (HCT)が推奨されているが、健康な新生児における報告はない。
目的:
新生児(生後2.3–44.6週)において、航空機内の低酸素への反応とHCTについて検討した。
結果:
航空機へ搭乗する前に、新生児24人(男児15人)がHCTを受け、SpO2を測定された。フライト中のSpO2最低値の中央値は87%であり、HCTにおける最低値の92%よりも有意に低かった(p < 0.001)。
複数のフライトを経験した6人におけるSpO2を詳細に記録した。

その結果、ばらつきが非常に大きかったが、中にはSpO2が85%を下回ったフライトもあった(20%)。
結論:
航空機内における新生児のSpO2が85%を下回ることは時に起こりうる。また、HCTはこれを予測することが難しい。
by otowelt
| 2013-07-23 00:24
| 呼吸器その他