結婚している方が癌患者にとって有利
2013年 10月 02日
「―――ちょっとあなた、病院行った方がいいんじゃない?」という妻の言葉の重要性を証明した試験、といったところでしょうか。ただし、あくまでSEERプログラムから解析をおこなったものであり、一つのデータとして客観的に眺める方がよいでしょう。Ayal A. Aizer, et al.
Marital Status and Survival in Patients With Cancer
JCO September 23, 2013 JCO.2013.49.6489
目的:
診断時の病期、確定的治療の実施、アメリカにおける癌特異的死亡(10の主要な原因による死亡)における結婚歴が与える影響を調べること。
方法:
われわれは、SEERプログラムによって2004年から2008年の間に肺癌、結腸直腸癌、乳癌、膵癌、前立腺癌、肝・胆管癌、非Hodgkinリンパ腫、頭頚部癌、卵巣癌、食道癌と診断された126万898人の患者を用いた。臨床的情報およびフォローアップ情報が有効な73万4889人の患者を解析するため多変量ロジスティックおよびCox回帰分析を用いた。
結果:
結婚歴のある患者は、結婚をしていない患者と比較して転移性病変が少なかった(補正オッズ比0.83、95%信頼区間0.82~0.84、P < .001)。また、結婚歴がある患者はより確定的治療を受けており(補正オッズ比1.53、95%信頼区間1.51~1.56; P < .001)、患者背景・病期・治療内容によって補正後の癌に起因する死亡リスクを下げた(補正ハザード比0.80、95%信頼区間0.79~0.81、P <.001)。



これらの関連は、個々の癌についても同様の結果であった(すべてP< .05)。
この結婚歴によるアウトカムの利益は、女性よりも男性に顕著にみられた(P < .001)。
前立腺癌、乳癌、直腸結腸癌、食道癌、頭頚部癌に対する結婚による利益は、過去の化学療法で報告されている生存期間よりも長かった。
結論:
既知の交絡因子で補正すると、結婚していない患者は有意に転移、治療不実施、癌による死亡のリスクが高かった。この試験は、社会的サポートが癌の同定、治療、生存に与える潜在的に重要な影響を強調するものである。
by otowelt
| 2013-10-02 00:06
| 肺癌・その他腫瘍









