肥満を有する気管支喘息には減量が有効
2013年 12月 09日

Dias-Júnior SA, et al.
Effects of weight loss on asthma control in obese patients with severe asthma.
ERJ November 14, 2013 erj00534-2013
背景:
気管支喘息の患者における減量の効果についてはよくわかっていない。重症の気管支喘息ではこの研究はなされていない。われわれは肥満に関連する重度の気管支喘息の患者における減量の効果をアセスメントした。
方法:
これは、中等度の肥満を有するコントロール不良の重度の気管支喘息患者に対するプロスペクティブランダム化並行群間試験である。プライマリアウトカムは喘息コントロール質問票(ACQ)によって効果定量化された減量プログラムを始めた後6ヶ月目の気管支喘息コントロールレベルとした。さらに臨床パラメータ、呼吸機能検査、気道炎症マーカー、循環サイトカインを評価した。
結果:
22人の患者が肥満治療群に、11人が肥満非治療群にランダムに割り付けられた。減量プログラムは気管支喘息のコントロールを有意に改善させた(ACQ平均±標準誤差;3.02±0.19 to 2.25±0.28 vs. 2.91±0.25 to 2.90±0.16, P=0.001)。この改善は気道炎症マーカーの変化とは関連していなかったが、努力性肺活量の増加とは関連していた。

結論:
重度の気管支喘息を有する肥満患者において、減量は気道炎症を改善する機序とは関係なく気管支喘息アウトカムを改善させる。
by otowelt
| 2013-12-09 00:58
| 気管支喘息・COPD