プロサーファクタントプロテインBは既知の肺癌リスク因子に追加的価値あり
2013年 12月 23日

Pro–Surfactant Protein B as a Biomarker for Lung Cancer Prediction
JCO November 18, 2013 JCO.2013.50.6105
目的:
予備試験でプロサーファクタントプロテインB(pro-SFTPB)は非小細胞肺癌における血液中のバイオマーカーとして有用と考えられている。われわれは、その後肺癌と診断された患者においてpro-SFTPBが潜在的な独立予測因子となりうるかどうか調べた。
患者および方法:
Pro-SFTPBはPan-Canadian Early Detection of Lung Cancer Studyに参加した2485人の患者のベースラインで測定された。多変量ロジスティック回帰モデルにより、既知の肺癌のリスク因子に加えてpro-SFTPBが予測能があるかどうか評価した(識別能はROC曲線下面積(AUC)を使用)。外的妥当性は症例対照デザインを用いてCarotene and Retinol Efficacy Trial (CARET)の参加者の検体を用いて評価された。
結果:
年齢、性別、BMI、癌既往歴、肺癌家族歴、一秒量(%予測値)、1日あたりの平均喫煙数、喫煙期間によって補正を行ったところ、pro-SFTPB(log変換)はオッズ比2.220 (95%信頼区間1.727~2.853、P < .001)であった。pro-SFTPBを加えた場合のAUCは0.741 (95%信頼区間0.696~0.783)、加えなかった場合は0.669 (95%信頼区間0.620~0.717; difference in AUC P < .001)であった。CARET試験ではpro-SFPTBの使用はAUC0.683(95%信頼区間0.604~0.761)だった。

結論:
血清pro-SFTPBは肺癌の独立予測因子であり、既知の肺癌のリスク因子モデルに加えることで価値があるかもしれない。
by otowelt
| 2013-12-23 00:17
| 肺癌・その他腫瘍